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富士通、デジタル生産準備ツール「VPS」新版を発売 動画やドキュメントを組み立て手順イメージのアニメーション内に埋め込み可能

 富士通株式会社は24日、デジタルプロセス株式会社が開発したデジタル生産準備ツール「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS」(以下、VPS)の新版「同 V15L20」を、同日より販売開始すると発表した。

 「VPS」は、製品の組み立て工程を支援するデジタル生産準備ツール。CADで作成された製品の3次元デジタルデータを活用し、製造用図面や組み立て手順に加えて、使用する工具や組み立て作業に必要な工数、作業における注意点など、さまざまな製造関連情報を集約・表示することができる。

 今回の新版では、実際の作業の様子を撮影したビデオ映像、あるいは作業実績や検査結果などを入力するためのドキュメントを、組み立て手順イメージのアニメーション内に埋め込み、表示・再生・更新を行えるようになった。

 これにより、作業者が組み立て手順をより理解しやすくなるとともに、その場で作業記録をドキュメントに残せるようになったという。さらに、紙の資料を用意しなくても、作業者のPCやタブレットなどから必要な情報にアクセスして参照・更新できるため、製品の形状確認や製造フローの確認作業などを効率化可能とのこと。

 このほか、組み立て部品の構成ツリー図、製造フローの確認の際に表示するウィンドウのサイズおよび配置などのレイアウトをそれぞれ記憶し、複数パターンを保存できる機能を備えた。

 これにより、システム利用者ごとに使いやすいウィンドウへと、容易にカスタマイズを行えるようになった。なおカスタマイズでは、各ウィンドウの結合および切り離しや、マルチディスプレイでの表示にも対応している。

 VPS V15L20の価格例(税別)は、1ライセンスあたりStandardが400万円、Viewerが9万8000円。また、組立動画作成に必要な「組立動画」ライセンスが98万円、作業指示書などの帳票作成やBOMなどのシステム連携に利用できる「帳票出力」ライセンスが50万円となっている。