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NTT Com、VMwareの統合ハイブリッドクラウド基盤を「Enterprise Cloud」に採用

新メニューを8月に提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は28日、米VMwareとの協業拡大の一環として、VMwareの統合ハイブリッドクラウド基盤「VMware Cloud Foundation」および「VMware Hybrid Cloud Extension」の双方を、NTT Comの企業向けクラウドサービス「Enterprise Cloud(以下、ECL)」に採用し、新しいメニューを提供すると発表した。新メニューは8月8日より日本で提供開始後、グローバルに展開する。

 NTT Comでは、デジタルトランスフォーメーションの進展により、システムの重要度に応じてオンプレミス環境とクラウドを併用するハイブリッドクラウドの需要が高まっている一方、オンプレミス環境からクラウドへの移行には、構築稼働や作業リスクなど大きな負担が発生しており、顧客情報などの重要なデータを扱うシステムのクラウド利用にはセキュリティ面での課題もあったと説明。

 今回、VMware Cloud FoundationとVMware Hybrid Cloud Extensionの双方を採用したECLと、グローバルに展開する企業向けVPNサービス「Arcstar Universal One」やデータセンターサービス「Nexcenter」を組み合わせて提供することで、オンプレミス環境からクラウドへの容易な移行やクラウド接続をセキュアに実現する。

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 オンプレミス環境からクラウドへの移行については、VMware Cloud Foundationを採用したECLを利用することで、オンプレミス環境上のVMwareワークロードを、既存のセキュリティポリシーや運用設計を変更することなく、専有型クラウドへ拡張できる。また、ECLのVMware Hybrid Cloud Extensionの利用により、オンプレミス環境からゼロダウンタイムでのアプリケーションのクラウド移行や、オンプレミス環境で運用中の「vSphere」の最新バージョンへのアップデートが可能になるため、クラウド移行時の構築稼働や作業リスクの負担を大幅に軽減できる。

 オンプレミス環境とセキュアでシームレスに運用するハイブリッドクラウドについては、VMware Cloud Foundationを採用したECLを利用することで、オンプレミス環境とクラウドを意識しない統合管理を行うことが可能となり、システム運用稼働の効率化やICTガバナンスの強化を実現できる。さらに、顧客拠点やデータセンターなどのオンプレミス環境と専有型クラウドをArcstar Universal Oneで接続することで、基幹システムに求められるセキュリティ要件を満たしたハイブリッドクラウド環境を構築できる。

 NTT Comでは、日本での提供開始後、これらのサービスを2018年度中にイギリス、ドイツ、米国へ順次展開。今後も両社は、クラウドにおける協業をグローバルに進化させ、顧客のデジタルトランスフォーメーションに貢献していくとしている。