ニュース

ネットワンシステムズ、生産設備のネットワーク化、データ収集・活用を実現する製造業向けIoTソリューションを提供開始

 ネットワンシステムズ株式会社は8日、工場の生産性向上を支援する製造業向けIoTソリューションの提供を開始した。

 ソリューションは、工場の生産設備を安全にネットワーク接続し、現場で生成されるIoTデータを収集・分析する基盤を整備するもの。ネットワンシステムズの過去3年にわたる大手製造業の顧客との実証実験・本番稼働で得た知見を基に、導入しやすいよう体系化した。

 生産設備のネットワーク接続については、「CPwE(Converged Plantwide Ethernet)」や「IEC62443」など、産業・工場分野のネットワーク/セキュリティの規格や標準技術を基に、PLC・製造機器・ロボット・センサーなどを接続する、安全で拡張性の高いネットワーク基盤を整備する。

 データの収集・管理・分析基盤については、製造現場で生成される膨大なデータをネットワーク経由で収集し、工場内で迅速に処理するデータハンドリング(整理・整形)基盤を整備する。顧客の要望に沿った周期・時間帯・種別でデータを収集する仕組みを整えるとともに、収集したデータを可視化・分析アプリが利用できるようにフォーマットを整える。また、これらのアプリを稼働させる仮想基盤も整備する。

 クラウドやデータセンターとの接続については、製造装置メーカーのクラウドに閉域網やインターネットを介して工場から安全に接続する。クラウドごとに異なる接続方式に対応し、アカウント管理・ログ管理・インシデント管理も一括提供していく。また、データセンターとも安全・高性能に接続する。

 操業停止を防ぐセキュリティ対策としては、侵入防止・感染拡散防止・常時監視による攻撃の迅速な検知・遮断を実現可能にする。生産工程やOT/IT間でネットワークエリアを分離して感染時の影響を最小化し、ホワイトリストとブラックリストを併用した仕組みで既知/未知の攻撃を防ぐ。

 さらに統合サービスとして、ITに不慣れな生産技術部門やOTに不慣れな情報システム部門の双方が、安心して工場IoT化を進められるよう、OT/ITを熟知したネットワンシステムズが計画・導入・運用・最適化の全ライフサイクルフェイズで支援する。

 ネットワンシステムズでは、2018年度に40億円の売上を目標とする。また、今後は生産現場から収集したIoTデータに対して、分析アルゴリズムを独自に組み合わせて適用し、不良品検知や予知保全を支援するサービスの提供も予定する。