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NTT Com、日立のネットワーク「GWAN」をSD-WANソリューションで強化

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は18日、株式会社日立製作所(以下、日立)が運用する同グループのグローバルネットワーク「GWAN」に対し、SD-WANソリューションの提供を順次開始すると発表した。株式会社NTTPCコミュニケーションズが提供する「Master's ONE CloudWAN」を活用しており、国内最大規模となる1000拠点に導入されるという。

 GWANとは、日立グループの世界約40の国と地域に展開するネットワーク。日立の幅広い事業展開を支えるネットワークインフラとして、ネットワーク構成や機器の設定変更を迅速に行うとともに、セキュリティをより強化するといった、柔軟性と堅牢性の両立が求められていたという。

 今回日立では、NTT ComのSD-WAN技術を適用することで、コントロールパネルでの操作により、1000拠点のネットワーク構成やルータなどの設定変更を、数十秒から5分程度で完了できるようになった。これによって、拠点の増減に合わせた柔軟かつ迅速な対応が可能になり、日立グループのビジネススピードに合わせた、GWANの柔軟な運用が実現するとのこと。

 またパブリッククラウドへのアクセスなど、インターネットを利用する通信については、データセンター経由ではなく拠点から直接接続するインターネットブレイクアウト機能により、GWANのネットワーク帯域を最適化するとした。

 あわせて、セグメンテーション機能を利用してシステムやグループ会社単位でネットワークを分割することで、セキュリティの向上を図っている。ネットワークのセグメンテーションにより、例えばグループ会社にサイバー攻撃が起きた場合でも、影響範囲をGWAN全体に波及させることなく最小限に抑えられるようになるとのこと。

 なおNTT Comでは、NFV(Network Functions Virtualization)技術を活用し、クラウド上でファイアウォールなどのセキュリティ装置を運用するソリューションの提供や、日本国内の他拠点や海外拠点へのソリューション拡大に向け、日立と引き続き検討を行っていくとしている。