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国内エンタープライズITインフラ市場、2015年の出荷額は前年比8.5%増の7500億円規模に~IDC Japan調査
2016年6月15日 14:05
IDC Japan株式会社は15日、ITインフラストラクチャーの構成要素のうち、サーバー、エンタープライズストレージシステム、データセンター向けネットワーク機器(イーサネットスイッチ)を包含した、エンタープライズITインフラストラクチャー市場について、2015年の国内市場の実績を発表した。
2015年の国内エンタープライズITインフラストラクチャー市場の出荷額は、前年比8.5%増の7502億5200万円。コンポーネント別の出荷額は、サーバーが5069億6000万円(市場全体の67.6%)、ストレージが1977億3800万円(同26.4%)、イーサネットスイッチが455億5400万円(同6.1%)。
すべてのコンポーネントが前年比でプラス成長となり、イーサネットスイッチは前年比25.2%増の高成長を達成。モビリティ・クラウド・ビッグデータ・ソーシャル技術からなる“第3のプラットフォーム”へのシフトが進展する中で、ネットワークを介したデータのやりとりが加速度的に増加していることが背景にあるとしている。
出荷額シェアは、1位が富士通、2位がNEC、3位がHP Enterpriseで、以下、日立製作所、IBM、デル、シスコシステムズの順となった。国内エンタープライズITインフラストラクチャー市場における出荷額の7割弱をサーバーが占めているため、サーバー市場においてシェアの大きいベンダーが上位にランクインしている。
また、2015年の国内エンタープライズITインフラストラクチャー市場では、トラディショナルITインフラから、クラウドITインフラへのシフトが加速したと説明。クラウドITインフラの出荷額は前年比80.4%増の1171億3000万円、市場での構成比は前年から6.2ポイント上昇して15.6%となった。
IDC Japanエンタープライズインフラストラクチャグループマネージャーの福冨里志氏は、「国内エンタープライズITインフラストラクチャー市場の参加者、つまりハードウェアベンダーにとっては、トラディショナルITインフラストラクチャー事業においてシェアを落とさず、いかにクラウドITインフラストラクチャー事業を伸ばすかが、継続的に利益を確保する上で鍵になる」と分析している。