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NestがスマートホームRevolvのサービス打ち切り Alphabet-Googleの悩み

巣立たないNest、Boston Dynamicsも売却?

 Forbesによると、フォーラムのRedditでは、「(Nestの売り上げといわれる)3億4000万ドルの多くが、Dropcamの再ブランド(DropcamはNest買収後「Nest Cam」として提供されている)によるもの」という匿名ユーザーの書き込みがあったという。幹部の方針変更に悩まされてか、「トイレで泣いている」元Dropcamのメンバーがいるとも伝えられている。

 Re/codeによると、GoogleとNestとの買収交渉では、Nestが3年間の事業運用費を受け取る代わりに、Nestの主要幹部や開発者がとどまることで合意したという。この期間が終了すればNestの幹部は辞められるようになるのだが、事情に近い筋は「危機感が増している中、その可能性は多いにある」と語っているという。

 Alphabetの「頭痛の種」はNestだけではない、とさらにRe/codeは指摘する。2013年の買収発表時に大きな注目を集めたロボットベンチャーBoston Dynamicsについては、売却先を探していると複数のメディアが報じている。

 また、ライフサイエンスのVerily Life Scienceも「CEOのAndrew Conrad氏の下で働くのが難しい」ことから大量の人材が流出している、とSTATが報じている。Re/Codeはこの問題の根幹を、CEOやリーダーの問題としている。

 GoogleがAlphabetを立ち上げてから6カ月、新しい野心的アイデアにリソースを供給して個々の企業にベンチャーのように動いてもらうことを目指しての試みだが、思うように進んでいないことがうかがわれる。巨大になったGoogleの悩みということだろう。

岡田陽子=Infostand