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Amazonのスマートフォンはゲームチェンジャーか 「Fire Phone」発表

Amazonにとっての成功とは

 Financial Timesは、そもそもAmazonにとって端末の成功とは何か、から狙いを検証している。同社のタブレットKindle Fireの場合、端末そのものの利益は追求せず、書籍や音楽、アプリなどのコンテンツから売り上げを得るための製品と位置づけられている。当然、Fire Phoneも、Apple、Samsungなどとは異なる収益モデルを持ってるはずだ。

 「モバイルレジ」と例えられているFireflyが、まさにそれにあたる。Fireflyによって、「Amazonからの購入を促進する」とCanaccord Genuityのアナリストは言い、New York Timesはこれを「消費のためのデバイス」と呼んでいる。Kindle Fireと同じモデルである。

 またNew York Timesは、なぜ今スマートフォン市場参入なのかという疑問も分析している。Amazonがスマートフォンを開発中という以前から出ている。同紙は「モバイルからのショッピングの利用比率が3割に達している」「モバイル広告のてこ入れ」の2つを挙げる。

 こうしたことから、多くがAmazonがFire Phoneで狙うのは2億4400万人と言われる既存ユーザー、特にPrimeサービスの加入者と見る。MobiquityのアナリストはNew York Timesに「短期的に(Primeの)加入者のうち10%を獲得できれば、成功といえるだろう」と述べている。

(岡田陽子=Infostand)