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生成AI、RAG、プライベートクラウド 2025年のクラウド主要トレンド
2025年1月6日 11:28
3社に2社がIT予算を増額
全体の景気については楽観的なトーンが目立つ。企業のIT予算を13年間調査しているSpiceworksの「The 2025 State of IT」では、企業の64%が2025年にIT予算を増加すると回答している。ほぼ3社に2社がIT予算を増やす計画を持っていることになる。トータルでIT支出は昨年比9%増になるとの予想を出している。
IT予算の配分としては「ハードウェア」「ソフトウェア」が共に19%で最多。以下、「ホステッド/クラウド」(15%)、「IT人材」(13%)などとなっている。
IT予算を増額する背景には「セキュリティの懸念が増加した」(53%)と「ITプロジェクトの優先順位が高まった」(47%)がトップ2。次に45%の同率で「古いインフラのアップグレードが必要」「従業員が増えた」「インフレ」と続いている。
セキュリティでは、「(悪意ある者がAIを活用することで)攻撃の頻度、速度、スケールがアップする。これに対して企業もAIを用いて報復する」とVeritas Technologiesのシニアバイスプレジデント兼データ保護担当ゼネラルマネージャーのMatt Waxman氏はInformation Weekに述べている。
例として、AIを活用した攻撃シミュレーションで、クラウドベースのデジタルツインを利用してランサムウェアから身を守ることなどが考えられるという。
なお、セキュリティ面では、Forresterが「ベンダーの異変」を予想している。
ハイパースケーラーがネイティブのクラウドワークロードセキュリティ(CWS)機能の提供を続ける一方で、Cisco、Wiz、Palo AltoなどプラットフォームプレイのCWSベンダーも勢いをつけている。これが受け入れられ、その結果、ハイパースケーラーのCWS機能を好む顧客は60%以下になるというものだ。