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「モダンデータスタック」の時代へ DatabricksとSnowflakeのデータ戦略

プロセスからデータ中心に、モダンデータスタックが台頭

 DatabrickとSnowflakeは共に、データレイクの上のアプリケーション領域に手を伸ばしつつある。この動きをSiliconANGLEは、「新たなモダンデータスタックが出現しつつある」と分析する。

 ここで言うモダンデータスタックとは、「クラウドプラットフォームインフラ」「データプラットフォーム」「ネイティブアプリをサポートする統合されたサービス」「ユーザー体験を担うPaaS」の4層で構成される。「アプリはプロセス中心からデータ中心となり、ビジネスロジックはデータに組み込まれる」(SiliconANGLE)という。

 そして「アプリケーション開発のパラダイムが変化しており、マイクロサービスや分離されたデータベースなどの特徴を持つスタンドアロンのWeb 2.0から、より統合された開発環境に移行しつつある」というのだ。

 その上で、現時点でリードしているのはSnowflakeとみる。「Snowflakeは開発者にとってパワフルなプラットフォーム」であり、この流れでは「野心が際立っている」と評価。「ビジョンを実現できるか、Databricksなど他社より速く動くことができるか」が課題とした。

 一方Databricksについては、「アナリティクス分野でSnowflakeの牙城を攻めている」と分析する。

 ところでSnowflakeには学ぶべき例がある。2人の創業者がかつて所属していたOracleだ。

 「1990年代、Oracleは開発者がアプリケーションロジックを自社のツールやDBMSのストアドプロシージャでコーディングすることを望んでいたが、SAP、PeopleSoft、BEA(その後Oracleが買収)などのJavaコミュニティが新しいレイヤーを構築したことで、Oracleはコントロールを失った」(SiliconANGLE)

 開発者を引き付け、変化に対応してゆくことが必須ということだろう。