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IoTの「モノ」再考 重要なのはデバイスではない

「なぜ、IoTでなければならないか」が大切

 ReadWriteも、IoTによるサービスでのビジネスモデル構築の重要性に注目する。例えば、歯ブラシ自体の価格は5ドルだが、きちんと磨けているのかを追跡してくれるサービスを提供すれば5ドル以上の売上にできる。プラスティックで歯ブラシを作っていたメーカーにとっては、いまや通信機能やセンサーが入った歯ブラシという電子デバイスを作って、サービスをセットで販売できるチャンスが来た、というのだ。

 ReadWriteは、IoTを大々的に活用している企業の例として、スポーツアパレルのUnder Armourを挙げている。同社は一見、スポーツ向けウェアのアパレル会社だが、時代に合わせてフィットネスの分野に拡張している。同社の「MyFitnessPal」というサービスは、スマートリストバンドや体重計と組み合わせて食事や運動量を記録できる。

 サービスマインドを取り込もうとするのはメーカーだけではない。ReadWriteによると、AmazonのAWS(Amazon Web Services)もその一例であり、AmazonではIoTデバイス販売で、AWSはクラウドサービスを通じてIoTのトレンドに乗るとみる。

 Wall Street Journalは、端末にチップと無線モジュールを入れることよりも「なぜ?」が重要という専門家のコメントを引用している。「スマートさ、センサー、接続性がどのように人々の生活を改善できるのかを問うこと」とIoTを生かすヒントを挙げる。