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米BoxとNTT Com、閉域網でBoxを利用できる「Box over VPN」提供開始

 米BoxとNTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は15日、セキュアなオンラインファイル共有が可能なコンテンツプラットフォーム「Box」を、NTT Comの企業向けVPN上で利用できるサービス「Box over VPN」を共同で開発し、提供を開始した。

Box over VPN

 「Box over VPN」は、NTT Comの企業向けVPNサービス「Arcstar Universal One」上に構築される。セキュリティポリシーによって、インターネット上にあるオンラインストレージなどのクラウドサービスの利用を禁じている企業も、「Box over VPN」を利用することで、インターネットを介することなく「Box」のストレージを利用することが可能になる。

 やり取りされるデータはインターネット環境とは完全に切り離されたネットワークを通るため、インターネット上での情報の盗聴や漏えいのリスクを最小化し、高いセキュリティレベルを担保できる。

 サービスでは、NTT Comが「Box over VPN」のネットワークを常時監視。Boxのサービスも含む24時間365日の一元保守受付窓口を提供する。

 また、NTT ComではVPN上で様々なクラウドサービスへの接続、利用が可能な「Arcstar Universal One Multi-Cloud Connect」を提供しており、「Salesforce」などの他社が提供するSaaSや、顧客のオンプレミスシステム、NTT Comのクラウドサービスなどを、セキュアな閉域網内で連携できる。

 連携の例としては、基幹系システムやIoT、ビッグデータ処理のためのシステムなど、非常に大きなデータを扱うシステムであっても、無制限のファイルストレージ容量を持つBoxとVPN上で連携させることで、データ容量に関わるコストを気にすることなく、システム設計や運用できるとしている。

 サービスの利用料金は、ストレージ容量無制限、バージョン履歴管理50世代、社外ユーザーライセンスがID数分課金、他SaaS連携ソリューションが1連携までの「Business」プランが1IDにつき月額3400円(税別)。上位プランの「Enterprise」プランは要問い合わせ。また、「Arcstar Universal One」の利用料金が別途必要となる。

三柳 英樹