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丸紅情報システムズ、Skeedの高速データ転送ソリューション「SilverBullet」の取り扱いを開始

 丸紅情報システムズ株式会社は11日、株式会社Skeedの高速データ転送ソリューション「SilverBullet」の販売代理店契約を締結し、オンプレミスでのシステム販売およびクラウドサービスの提供を開始した。

 SilverBulletは、回線帯域を効率よく使用することで、高速かつ安全にデータを転送するソフトウエア。海外との長距離かつ低品質な回線上における大容量データ送受信で特に効果を発揮する。

 SilverBulletの独自プロトコルであるSkeed Silver Bullet Protocol(SSBP)では、ACK(受信確認応答)に依存せず、送信側が独自の機構により目標に適合したペースでパケットを送信し、さらにRTTの増大に基づいてネットワークの混雑度を無段階的に評価して輻輳を引き起こさない程度の通信量になるよう自動的に転送レートを調整することで、高い実効転送レートでのデータ伝送を実行することができる。

 また、SSBPは同じネットワークを共有している他の通信を妨げることなく最大限に効率よく転送できるよう、空いている回線帯域を活用し大容量の高速ファイル転送を実現。日本とフィリピン間を結ぶ回線上で1GBのデータをFTPにより転送した際に1時間51分を要したものが、SilverBulletでは転送時間を4分に短縮し約30倍の速度改善を実現するなど、導入企業において多くの改善実績・効果を挙げているという。

 丸紅情報システムズでは、製造業向けに3Dプリンターや3Dスキャナー、CAD/CAMなどのソリューションを販売してきた。近年、多くの顧客企業が生産拠点をASEANや中国などに展開するのに伴い、設計データや仕様書など大容量のデータを日本と海外拠点間で転送する必要があり、海外地域での低品質な通信インフラにおける通信帯域の確保や通信コストといった課題に対するソリューションとして、日本と海外拠点を結ぶオンプレミスでのSilverBulletによるデータ通信環境を構築し、提供する。

 また、日本国内とASEAN各国のクラウドデータセンター内にSilverBulletを収容し、クラウドサービスの提供も計画する。同時に、国内においてはストレージ事業に関連し、ディザスタリカバリ用にバックアップデータを遠隔地に転送するソリューションとして、SilverBulletを拡販していく。

 丸紅情報システムズでは、今後SilverBullet関連の事業展開により、3年間で10億円の売り上げを目指す。

三柳 英樹