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サイボウズが新オフィス公開 「新しい日本人の働き方を示したい」

 サイボウズ株式会社は4日、7月21日に移転した東京オフィスを報道陣に向け公開した。新オフィスのコンセプトは「Big Hub for Teamwork」。組織の拡大に伴い働き方の多様化が進む中、情報や人を集結させてリアルなコミュニケーションを活発に行うことでチームの一体感を高め、ハイパフォーマンスを生み出す拠点として機能させるという。

 サイボウズ 代表取締役社長の青野慶久氏は、これまでサイボウズがさまざまな働き方を支援し、人事制度を充実させてきたことで、離職率が28%から4~5%にまで改善したことや、2015年の「働きがいのある会社」ランキングの従業員100~999人部門で3位になったことを挙げ、「新しい日本人の働き方をサイボウズが示せるのではないかと考え、アクセスの良い日本橋で誰もが気軽に立ち寄れるオフィスを作った」と、新オフィスについて述べた。

サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏

 新オフィスでは、誰もが利用できるフリーアドレスデスクを数多く設置。執務フロアのパーティションも少なくオープンなレイアウトで、コミュニケーションが促進できるよう数多くのミーティングスペースを設けている。また、顧客やパートナーが利用できるスペースも設置しているほか、「鳥カフェ」「森カフェ」「空カフェ」といったようなカフェスペースを増設し、「cybozu.com」の導入相談ができるようになっている。ほかにも、バルやラウンジ、展望ファミレス席といったオフィスとは一風雰囲気の異なるスペースで自由に仕事ができる空間を設けている。

オフィス入り口ではパーソナルロボットの「Pepper」がお出迎え。動作はサイボウズのビジネスアプリ作成プラットフォーム「kintone」にて制御している
エントランスホールは「サイボウ樹パーク」と名付けられている。緑いっぱいの空間だ
「森カフェ」を案内する青野氏
「鳥カフェ」でもお客さまにデモを見せることができる
虹の橋を渡った向こう側に「空カフェ」がある
「ハンモックに揺られながらアイデアを出し合うこともできる」と実演する青野氏
展望ファミレス席を案内する青野氏
社内に設けられた「BAR(バル)」。打ち合わせやイベント、飲食の場として社内外の誰もが利用できる

 サイボウズ 執行役員 事業支援本部長の中根弓佳氏は、新オフィスで目指したことについて「コミュニケーションが活性化するようなオフィスであること。また、多様なチーム編成に柔軟に対応できること。そして、五感を刺激しつつ、一体感を生み出す環境であること。お客さまやパートナーにもいらしていただき、さまざまなビジネスが生まれるようなエコシステムが実現できること。さらには、信頼性と安全性を実現できること」だとした。

サイボウズ 執行役員 事業支援本部長 中根弓佳氏

 青野氏は、「テレワークという言葉はこれまで長年使われてきたが、なかなか日本では普及していない。ツールは存在していても、制度や風土も含めて整備しなければ本当のテレワークは実現できない」と指摘。新オフィスでは、真のテレワークが実現できるとして、「ツールをアピールするよりは、まずサイボウズの会社全体を見てもらい、いかにして制度や風土まで含めて多様な働き方を支援しているかを実感してほしい」と述べた。

 サイボウズでは、今後国内外の各拠点オフィスでも社員やチームのパフォーマンス向上を目指して環境を整備する計画だ。具体的には、11月に大阪オフィスを移転し、来期にはベトナムオフィスの移転も予定しているという。

執務エリアに設けられた気軽に打ち合わせができるオープンスペース
執務エリア中央のカフェスペース。中央に設けることで、さまざまな人が集まるようにとの思いが込められている

藤本 京子