ニュース

IIJとACCESSの合弁会社ストラトスフィア、7月1日付で解散へ 事業は両社が承継

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)と株式会社ACCESSは29日、両社の合弁会社である株式会社ストラトスフィアについて、合弁解消に合意したと発表した。合弁事業の解消時期は7月1日を予定する。

 ストラトスフィアは、SDN(Software Defined Networking)技術をベースとした基盤ソフトウェアの研究開発を行うため、IIJとACCESSの合弁会社(出資比率はともに50%)として2012年4月に誕生。SDNを実現するソフトウェア製品を順次開発し、2012年10月には通信事業者向けのネットワーク仮想化プラットフォーム製品「Stratosphere SDN Platform(SSP)」を、2013年8月には、オフィス向けの仮想ネットワークソリューション「OmniSphere(オムニスフィア)」を、それぞれ提供開始している。

 このたびIIJとACCESSは、これまでの研究開発活動で開発成果が得られ、今後はストラトスフィアが開発したソフトウェア製品および技術的知見を、両社それぞれのサービスやソリューションへ応用し、事業展開に生かしていく段階にあるとの方向性で一致し、合弁事業を解消する合意に至ったとのこと。

 IIJとACCESSは、事業譲渡により、ストラトスフィアの事業を両社で承継する。両社への事業譲渡は7月1日付の予定で、その後ストラトスフィアは解散するとのこと。

 今後IIJでは、SSPやOmniSphereの技術を自社のサービス基盤に組み込み、クラウドサービスやネットワークサービス運営におけるインフラ構築の効率化、高度化を推進する考え。また、SDN技術を生かした新たなソリューション開発も進めるとのことだ。

 一方のACCESSでは、ストラトスフィア事業での成果を踏まえ、ネットワーク仮想化ソフトウェアソリューションの開発を、100%出資子会社の米IP Infusionを通じて引き続き推進するとしている。

石井 一志