ニュース

デル・ソフトウェア、DRシリーズをアップデート 保存データの暗号化などが可能に

 デル・ソフトウェア株式会社は26日、重複排除(重複除外)アプライアンス「DRシリーズ」のソフトウェアをアップデートしたと発表した。パフォーマンスおよび拡張性を強化したほか、保存中の暗号化機能などを追加しているという。既存ユーザーは、最新のソフトウェアダウンロードとして無料で入手可能とのこと。

 DRシリーズは、重複除外機能を備えたアプライアンス製品群。ディスクバックアップ機能を提供する大規模環境向けの「DR6000」、中小規模法人向けの「DR4100」に加え、リモートオフィス向けに、ディザスタリカバリ(DR)バックアップ仮想アプライアンス「DR2000v」をラインアップしている。

 DRシリーズのすべての製品には、可変長ブロック・ベースのソフトウェア重複排除技術と圧縮技術を搭載。保護されたデータのリポジトリとしてストレージ要件の最小化を図りつつ、バックアップとリカバリに要する時間を短縮できるという。

 今回提供するソフトウェア「DRシリーズOS 3.2」では、DR6000において6TB HDDに対応し、最大使用可能容量を252TBまで拡張。DR6000のバックアップ取り込みのパフォーマンスを最大25TB/時まで向上させている。

 さらにDR4100において、NFSおよびCIFSバックアップ向けとしては業界初という、ソースサイド重複除外機能「Rapid NFS」「Rapid CIFS」が搭載され、DR4100のバックアップ取り込みのパフォーマンスが最大17TB/時に向上した。パフォーマンス自体も150%向上したという。

 またVTLサポート機能が追加され、DRシリーズのバックアップターゲットとして、ディスクベース仮想テープライブラリ(VTL)を新たにサポート。ネットワークデータ管理プロトコル(NDMP)にも対応したことで、NASをバックアップしている企業は、データをバックアップターゲットであるDRシリーズに直接送信可能になった。

 このほか、DRシリーズの各アプライアンスに、保存中のデータの暗号化機能が追加されており、最新ソフトウェアを適用すると、すでに保存されているデータも暗号化できるとのことだ。

石井 一志