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デル、最大スループット22TB/時のバックアップ新2製品

ソフト新版と重複除外ハイエンド機を発売

下館英之氏

 デル・ソフトウェア株式会社は9日、統合管理バックアップソフトの新版「NetVault Backup 10」と、大規模向けの重複除外バックアップアプライアンス「DR6000」を発売した。

 NetVault Backup 10では「簡単さ、拡張性、スピードの観点で劇的な改善を図った」(テクニカルサービスマネージャーの下館英之氏)。

 簡単さでは、従来のMotif GUIをWeb GUIに刷新し、より直感的な操作を可能とした。

ジョブステータス画面
バックアップジョブ作成画面
ストレージ調査画面
サーバーモニタ画面

 拡張性では、バックエンドデータベースにPostgreSQLを採用して改善することで、サーバーごとの管理可能クライアント推奨数を300台から1000台に増やした。DR6000でも拡張ユニット数を最大2台から最大4台に拡張。使用可能ディスク領域をDR4100の81TBから180TBとした。新たにWindows Server 2012 R2対応も図っている。

簡単さ、拡張性、スピードを改善
NetVault Backup 10での強化ポイント
DR6000
DR6000の特徴

 スピードとしては、バックエンドデータベースの刷新に加え、最適化されたスケジューラ、メディア管理アルゴリズムを搭載し、応答速度を飛躍的に向上。ソースサイド重複除外機能「Rapid NFS/Rapid CIFSテクノロジー」をDR6000に実装し、ソース側(バックアップ元)で重複データを除外することでネットワーク負荷を軽減。バックアップ性能を3倍~5倍に高速化した。

 また「NetVault Backup 10とDR6000は併用することで性能が向上するよう設計されており、組み合わせることで最大スループットは22TB/hにもおよぶ」(下館氏)としている。技術的には、NetVault Backup 10からDR6000へNetVault Serverを介さずにデータ転送する「Rapid Data Access(RDA)」が組み込まれている。

DR6000ではNFS/CIFSベースのソースサイド重複除外を実装
NetVault Backup 10からDR6000のシナジーを生み出すRSA技術

 このほか、管理面では「グローバルビュー」に対応。複数台のDRアプライアンスを単一画面で管理できるようにもなった。

 9日よりデル・ソフトウェアの販売パートナーおよびデルを通じて販売。価格は、NetVault Backup 10が17万8560円(税別)から。DR6000が9TBモデルで534万7500円(同)から。

川島 弘之