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品川区が全庁ネットワーク基盤をSDN化、その効果は?
NEC「UNIVERGE PFシリーズ」を採用
(2015/5/13 07:00)
NECは12日、品川区の全庁ネットワーク基盤を構築し、2015年1月から稼働を開始したと発表した。ネットワークの構成をソフトウェアでダイナミックに変更できるSDN対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」を採用。管理負荷を軽減するとともに、今後のマイナンバー制度導入においても、セキュリティを確保しながらネットワークを論理的に分割できるため、安全性と効率性を両立したネットワークが実現するという。
品川区は、住民情報管理、税務、福祉・健康、教育などの約100のITシステムを効率的・統合的に管理するため、今後、全庁仮想化共通基盤をプライベートクラウドで構築し、順次システムを移行していくことを計画している。これらのITシステムを支えるネットワーク基盤においては、新サービス開始時の機器の増設や、複雑化するネットワークの迅速な設定変更など、管理に携わる担当者の負荷増大が課題となっていた。
そこでまずはこれらの課題を解決する全庁ネットワーク基盤を構築。SDN技術を活用することで、ネットワークの一元的な管理・制御を実現した。ネットワーク構成を柔軟に変更でき、システムの追加にもスムーズに対応できるのが特徴。
簡単な設定でシステム追加や通信量に応じた機器の増設も可能で、プライベートクラウドとして構築する全庁仮想化共通基盤へ移行する際には、ネットワーク構築や変更に伴う作業やコストを最小現に抑えられるという。また、マイナンバー制度に関連するシステムで取り扱う“特定個人情報(マイナンバーを含んだ個人情報)”も、セキュアな仮想ネットワーク設定により業務システムごとに分離することで安全に運用できるという。
このほか、SDNによりネッワーク構成を変更することで機器構成のシンプル化を実現し、スイッチやサーバーを接続する数百本のLANケーブルの配線も大幅に削減。機器老朽化や法改正に伴い、増設・つなぎ替える作業も簡素化されたとのこと。
NECは今後も社会ソリューション事業に注力し、企業や自治体に対して、SDNを活用した柔軟なネットワーク基盤を提供することで、社会システムの高度化などに貢献する考え。