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ファルコンストア、SDSを実現する「FreeStor」プラットフォームを5月発売

 ファルコンストア・ジャパン株式会社(以下、ファルコンストア)は18日、Software-Defined Storage(SDS)製品「FreeStor」を、主にラージエンタープライズやデータセンターなどを対象として、5月より販売開始すると発表した。

 FreeStorは、同社が提供するストレージサーバー「FalconStor Network Storage Server」、CDP(継続的データ保護)機能を提供する「FalconStor Data Protector」、VTL(仮想テープ装置)製品の「FalconStor Optimized Backup&Deduplication」の機能を包含した上位製品。x86サーバーにインストールするソフトウェアとして提供され、最小2ノードから最大128ノードまでのスケールアウトに対応する。利用にあたっては、このソフトウェアによってストレージ化した複数のx86サーバー(FreeStor Storage Server)でクラスタ(プール)を構成し、プールから任意の容量をボリュームとして切り出して使用するという。

 業務サーバーからはiSCSIやFCoE、ファイバチャネルなどで接続してSANストレージとして利用可能。また、ブロックベースでのインライン重複排除機能も備えているが、その処理をFreeStor Storage Serverではなく、重複排除を専門に行うFreeStor Global Dedupe Repositoryに任せる仕組みを採用した。ファルコンストアの代表取締役社長、森本雅之氏はこの理由を「ストレージサーバーはデータI/Oとデータサービスに特化し、重い重複排除処理はオフロードすることで、本番データベース環境でも問題なく活用できる、高いパフォーマンスを提供できる」と説明する。

FreeStorのトポロジ
ファルコンストアの代表取締役社長、森本雅之氏

 管理面では、Web GUIを備えたストレージコントローラ「FreeStor Management Server」で一元管理できるだけでなく、REST APIでの制御にも対応しており、ほかの管理ツールやスクリプトなどと連携することもできる。データセンター事業者などでは、独自の管理ツールを作り込んでいるケースも多いが、APIを用意するため、そうしたツールから管理したいというニーズに応えられるとのこと。

 なおFreeStorの最大の特徴は、その課金体系にある。料金は、利用する機能やハードウェア構成などにかかわらず、1TBあたり年額40万円(税別)の定額。4TBの容量で利用開始し、半年後に10TBに増えても、その年の課金額は4TB分のみ。ストレージサーバーが2台でも4台でも、どの機能を利用しても、4TBなら年額160万円(税別)のみで利用できる。

容量に応じたシンプルな課金体系を採用
FreeStor Management Serverの管理コンソール

 利用シーンとしては、データマイグレーション、Active-Activeでの常時稼働、バックアップ/リカバリなどを想定。これらを1つのプラットフォームでサポートできることから、幅広い用途での利用を見込んでいる。

石井 一志