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IIJ、SAS、ジールが3社協業、クラウドベースのデータ分析ソリューションを提供

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)、SAS Institute Japan株式会社(以下、SAS)、株式会社ジールの3社は14日、クラウド上で企業の経営に必要なデータを分析・可視化する「クラウド・アナリティクス・ソリューション」を発表した。3社が協業し、データ活用スキルやIT資産が不足する中堅企業を主な対象にソリューションを提供するという。

 「クラウド・アナリティクス・ソリューション」は、SASのセルフサービス型アナリティクスおよびBI製品、ジールが培ってきたBIシステム構築・活用のノウハウ、IIJのクラウド基盤および運用技術を連携させたもの。煩わしいハードウェア調達やソフトウェア選定を必要とせず、データ解析に最適な統計手法の設計とその運用といったすべてをトータルなソリューションとして用意しているので、ユーザー企業は自社のデータを準備するだけで、データから得られる知見を経営に生かせるという。

 具体的には、IIJのクラウドサービス「IIJ GIOサービス」上に、SASのセルフサービス型データ探索製品「SAS Visual Analytics」を組み込み、最大限に引き出すよう設計されたデータ分析環境と、BIシステム導入およびデータ分析のコンサルティングサービスを統合して提供する。この分析環境では、大量データに対する分析処理を可能にするHadoopやGreenplum Databaseも利用するとのこと。

 また、収集したデータの活用にあたっては、KPIの決定から効果測定まで、一連のサイクルをジールがサポートするので、データの利活用を新たに始めたい企業や、ビックデータを使ったより高度な分析、予測、統計解析に取り組みたい企業を支援できるとした。

 3社では、2015年度末までに50社への本ソリューション導入を目指す計画で、まずは製造業向けに「需要予測」、流通・小売業向けに「ターゲット・マーケティング分析」などのソリューションを提供し、他業種にも順次提供範囲を拡大する。

 価格例(いずれも税別)は、本番環境の場合、初期費用が475万円から、月額費用が30万円から。最大2カ月間利用できるPoC環境は150万円からとなる。

石井 一志