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外国人観光客にリアルタイムな案内・翻訳サービス、沖縄で実証実験
(2014/10/14 06:00)
株式会社琉球ネットワークサービス、株式会社レキサス、株式会社WAKONは9日、沖縄の外国人観光客向けに、多言語化した観光情報データベースをGPSナビゲーション機能で案内し、かつ音声翻訳機能も提供するICTサービスの実証実験を開始した。期間は2014年10月から2015年1月まで。
沖縄への外国人観光客は急増しており、2013年度は過去最高の約63万に、前年度比で64%も伸びた。今後も増加が見込まれる一方、来沖した観光客への満足度調査では「外国語対応」「案内表記」などに不満が多く、改善が急がれている。
今回の実証実験では、琉球ネットワークサービスとレキサスが共同開発したGPSナビゲーションアプリ「OkiLuckGPS」により観光案内を強化し、周遊・消費を促進。加えて、独立行政法人情報通信研究機構の協力の下、音声翻訳アプリ「VoiceTra4U」も同時利用できるようにし、通訳のいない観光施設や宿泊施設、店舗などでのコミュニケーションも支援する。
この2つのアプリをインストールしたタブレットを、観光地・飲食店・ツアーなど沖縄の観光情報を多言語で案内する観光情報ポータル「Okinawa Travel Info」(WAKON運営)のツアー申込客、および一般社団法人那覇市観光協会観光案内所の利用客に利用してもらい、観光の快適さと消費への影響をモニタリングして、観光の活性化に貢献できる新たなビジネスモデルへとつなげる計画だ。
実証実験の実施場所は沖縄県那覇市。那覇市観光案内所の窓口にて、アプリを使った観光案内サービスを提供する。観光客は案内所内でタブレットを利用して観光スポットなどの検索が可能。また、旅行中のモニター利用も予定しており、事前予約した外国人観光客へアプリを搭載したタブレットを無料で提供。利用後にアンケートに答えてもらう。
GPSナビゲーションアプリ「OkiLuckGPS」
OkiLuckGPSは、利用者の現在地、周辺の観光スポットなどの場所や詳細情報を多言語で確認できるアプリ。現在は英語・中国語(繁)に対応する。
音声翻訳アプリ「VoiceTra4U」
VoiceTra4Uは、話した音声を認識し、シンプルな操作で内容を翻訳するアプリ。1台で音声翻訳し翻訳結果を確認できる「シングルモード」と、複数台(最大5台)の端末を接続しリアルタイムで会話できる「チャットモード」がある。チャットモードでは、話した内容が相手のそれぞれの言語に翻訳される。