ニュース

公衆無線LANやアプリで訪日外国人の観光支援、福岡市で実証実験

JTBグループとNTTグループが参画

 JTBグループとNTTグループは、福岡市および周辺観光地にてWi-Fiを活用した訪日外国人向け観光サービスの実証実験「地域活性化トライアル」を、2014年10月14日~2015年3月31日の期間、実施する。

 同トライアルは、訪日外国人にニーズの高い公衆無線LANサービスと観光地・グルメ・買い物などの観光情報、お得なクーポンなどを複数の言語で提供するスマートフォン・タブレットアプリ(以下、専用アプリ)にて、従来より満足度の高い観光体験を創出するというもの。

 専用アプリでは、NTTグループが提供する公衆無線LANアプリ(Japan Connected-free Wi-Fi)の機能を備え、JTBグループが保有する観光地、グルメ、買い物などの情報やクーポンの提供が受けられる。また、地域の隠れた名所やグルメ、ローカルイベント、四季折々の特集、利用者ごとの趣味嗜好、天気・気温に応じた情報もタイムリーに受信でき、QRコードを用いた多言語表示や電話通訳といったサービスも利用できる。

 専用アプリへの情報配信の仕組みとしては、NTTレゾナントの位置情報連動型レコメンド配信サービス「エリアマッチ」を採用。同トライアルでは、旅行者の行動ログや属性、趣味嗜好の情報分析や、観光コンテンツの配信に利用される。

同トライアルのシステムイメージ

 これらの取り組みを通じて、訪日外国人の満足度向上を目指し、福岡市および近郊自治体における外国人観光客の消費や周遊の促進などを図る。この発表に伴い、同トライアルに参加したい福岡市内の施設・店舗の募集も開始した。

 なお、福岡市および周辺観光地をトライアルエリアに選定した理由は、「福岡市が西日本とアジア太平洋地域を結ぶゲートウェイとして重要な役割を担い、“グローバル創業・雇用創出特区”として国家戦略特区に指定されているほか、無料公衆無線LANサービス“Fukuoka City Wi-Fi”をはじめ、ビジネスや観光による交流人口拡大に向けた環境整備に積極的に取り組んでいるため」。

 今後は専用アプリによるサービス提供対象都市の拡大も検討する。

川島 弘之