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新生銀行、百五銀行、三重銀行が口座取引監視システムを運用開始

SCSKの「BankSavior」採用

 SCSK株式会社は29日、新生銀行、百五銀行、三重銀行へ総合口座取引モニタリングシステム「BankSavior」を提供し、7月から運用が始まったと発表した。

 近年、反社会的勢力やマネーロンダリングなどの金融犯罪活動はボーダーレス化しており、手口も年々巧妙化している。振り込め詐欺被害も2014年上半期に268億円(警察庁調べ)に上り、年間被害額が過去最悪だった2013年の同期と比べて26.5%も増加している。

 新生銀行、百五銀行、三重銀行では、こうした金融犯罪への対応策や、2014年4月に施行された「犯罪による収益の移転防止に関する法律の改正(改正犯収法)」に基づく疑わしい取引の届出にかかる事務効率化を検討。複雑かつ巧妙に変わりゆく犯罪手口に対し、柔軟かつ即時にルール設定できる機能などを評価し、BankSaviorの採用を決めた。

 BankSaviorは、SCSKが2004年から開発を続けてきたルール判定機能を中核としたトランザクション(取引)モニタリングシステム。プロファイル項目を含む500以上のルール項目が利用でき、多数のサンプルシナリオも用意される。検知ルールの変更もプログラムを改修する必要はなく、顧客が画面上で自由に設定・変更可能。新たに設定したルールはシミュレーション機能を利用して、適用前に事前検証が行える。これらにより、日々変化する不正手口に柔軟・柔軟に対応できるという。

 また、日本の商慣習を反映させたのも特徴。ATM入出金やネット取引などの取引データと顧客情報などから疑わしい取引のモニタリングを実現するほか、改正犯収法などに伴う疑わしい取引の届出において、その内容に沿ったフォーマットでデータを出力。届出の事務処理を効率化する。

利用イメージ図

川島 弘之