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CTC、ミドクラのネットワーク仮想化ソフト「MidoNet」を販売

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)は11日、ミドクラジャパン株式会社(以下、ミドクラ)と国内で初めて販売代理店契約を締結。同社のネットワーク仮想化ソリューション「MidoNet」を発売した。

 MidoNetは、物理ネットワークから論理ネットワークを分離し、オーバーレイネットワークを構成するソフト。論理ネットワークを必要に応じて柔軟に構成し、固有の設定を施すことでネットワーク仮想化を実現する。例えば、アプリケーションごとに論理ネットワークを適用すれば、他のアプリケーションから独立したネットワークを構成し、不必要な相互作用点を取り除くことができる。

 具体的には、ネットワーク情報のコントローラー機能を担う「MidoNetモジュール」を各サーバーにインストールし、ルータを使用せずルーティングやパケットの選別などを実現する。標準的なx86サーバーやネットワークスイッチを活用して、高機能なネットワークを仮想的に構成できるのが特徴。物理ネットワークはそのままに構成の変更・拡張が可能になるため、運用コストの削減やサービス展開の迅速化が図れる。

 また、オープンソースのクラウド基盤ソフト「OpenStack」用のプラグインも備えており、OpenStackによるクラウド上の仮想サーバー・仮想ストレージのリソース変更に伴い、自動でネットワーク設定を変更することも可能。

MidoNetのイメージ図

 CTCは、すでにOpenStackを使用したクラウド基盤の開発にも取り組んでおり、今回の提携を通じて、顧客のクラウド基盤の構築を総合的にサポートする考え。ミドクラは日本を拠点とし、開発・保守サポートを提供しているため、製品の開発や改良、保守などにおいて、素早い対応が可能とのこと。

川島 弘之