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佐賀県立高校の1人1台タブレット約6800名分にオプティム製MDMを搭載

学校・自宅で端末設定を自動切り替え

 株式会社オプティムは21日、モバイルデバイス管理(MDM)製品「Optimal Biz for Mobile」が、佐賀県全県立高校の新入学生約6800名が使用するすべての学習用タブレットに搭載されたと発表した。

 佐賀県が推進する「先進的ICT利活用教育推進事業」では、全国初の取り組みとして、全県立高校に対してWindows 8端末を学習用タブレットとして導入することが決定された。この端末で安心・安全に学校教育を受けるため、学校で利用する際と自宅で利用する際のそれぞれにおいてネットワークの設定を変更する必要があり、設定の変更を行わない場合はインターネットへの接続が行えなくなる。教育の現場においては、職員の指導の下で全端末の設定を毎日変更することとなり、負荷が膨大なものとなってしまう。

 その負荷を、Optimal Biz for Mobileに搭載されたオプティムの保有特許技術群「Zone Management」で軽減する。Zone Managementは、場所(ゾーン)などの判別情報を基にあらかじめ設定されている端末設定を自動的に切り替える技術。これにより、端末所在地が学校か自宅かを判別し、学校にいる間は学校のネットワーク設定(スクールモード)を適用する。設定を生徒が変更しようとしても、学校にいる間は自動的にスクールモードに戻されるため、私物のモバイル通信機器(スマートフォンのテザリングやモバイルルータなど)を利用した意図しないインターネット接続を抑制可能。学校外ではスクールモードを自動解除してプライベートモードとするため、自由な端末利用が可能となる。

 同技術により、校内においては職員が手間をかけずに厳格に端末利用を管理し、学校外では生徒が自由に利用できるといった、学校側・生徒側の要望が同時に満たせるようになる。

佐賀県でのOptimal Biz for Mobile運用イメージ

 万が一学習用タブレットを盗難・紛失した際はもちろん、リモートロック・リモートワイプといったMDM機能により、学習履歴や写真といった生徒のプライバシーに関わるデータを遠隔で保護・消去することが可能だ。

 Zone Managementは3月に発表された新技術。今後、対応OSの拡充や場所での判定に加え時間での判定も可能にし、授業の時間割に応じた教材の自動配布など、より多様な活用を可能にしていく。

川島 弘之