ニュース

非IT系のお仕事もクラウドワーキング、ランサーズとKDDIがβ版サイト

ランサーズプレイス

 ランサーズ株式会社とKDDI株式会社は7日、“非IT系”の地域特化型マッチングサイト「ランサーズプレイス」β版を公開した。

 「ランサーズプレイス」は、地方の中小企業やフリーランスが提供する“非IT系(製造、印刷、販売、清掃、引越、建設、士業など)”のサービス情報を中心に掲載し、それを利用したい企業あるいは個人とをマッチングするサイト。

 従来のクラウドソーシングサイト「ランサーズ」で依頼されている仕事は“IT系(デザイン、プログラミング、ライティングなど)”がほとんどで、“非IT系”の仕事についてはクラウドワーキング化がまだあまり進んでいない。

 ランサーズプレイスでは、“非IT系”にフォーカスし、クラウドワーキングによる新しい働き方を提案する。例えば、ランサーズにおいて過去にあった「たい焼きの金型デザイン」の仕事依頼では、金型デザイン依頼の前工程で「内装工事」「備品購入」、後工程で「製造」などが存在した。このように、クラウドソーシングを利用した業務の前後工程には、オンラインのみでは完結しない仕事があり、これらも取り込めればクラウドソーシングはさらに普及・拡大が見込めるという。

たい焼きの金型デザイン/新店舗開業における「ネット」と「リアル」の作業工程。これら前後工程の架け橋となる仕組みを構築するのが狙い

 また、“非IT系”の仕事なので物理的な作業を伴うため、「地域特化型」とし「地域」と「目的」で必要なサービスを検索できるのが特徴。「この仕事、近場の会社にお願いしたいのだけど、どこに頼めば……」という悩みに応える。

 当初はβ版として、地域企業の掲載を募集し、絞り込み検索を行う機能のみを提供する。いずれは「ランサーズ」と同様、企業同士の仲介や課金機能なども搭載し、相互連携を図りたい考え。

 掲載企業は、ランサーズやKDDIが保有する合計数十万人のユーザーへ告知・集客が図れるほか、ユーザー側はこれまで知る機会のなかった地方のサービスを得られるとしている。

川島 弘之