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富士通、垂直統合型DBシステムを強化~透過的暗号化に対応、従来比6倍の大容量モデルも

HA Database Ready SX2

 富士通株式会社は28日、垂直統合型データベースシステムのラインアップに、大容量データベースに対応した大規模モデル「FUJITSU Integrated System HA Database Ready」(以下、HA Database Ready)に、「同 SX2」を追加すると発表した。価格は6700万円(税別)からで、同日より販売開始する。

 「HA Database Ready」は、ハードウェアとソフトウェアを統合・最適化したデータベースシステム。PostgreSQLのインターフェイスを採用するとともに、富士通独自のスマートソフトウェアテクノロジーにより、設置したその日からデータベースを利用できるという。また、導入後のバックアップやリカバリ作業もワンタッチで行えるため、運用性が向上する点も特徴とのこと。

 今回提供する「HA Database Ready SX2」では、4CPUモデルを追加したほか、高速・大容量のPCI Express(PCIe)型フラッシュストレージを活用することで、従来比1.5倍となる18万TPMのトランザクション性能を実現。データベース容量も従来比6倍の最大7.2TBへ拡大された。さらに、導入後のデータベース容量の拡張に対応し、将来の業務拡大を想定したスモールスタートが可能になっている。

 セキュリティ面では、PostgreSQLインターフェイスの透過的データ暗号化に対応。データベース上のデータは自動的に暗号化されるため、アプリケーション開発者は、アプリケーション作成時に意識することなく格納データを暗号化できるとのこと。

 また、データベースソフト「FUJITSU Software Symfoware」独自のミラーリング技術によって、システムを完全二重化した上で、ストレージシステム「FUJITSU Storage ETERNUS」にデータを自動バックアップする三重構成で提供し、可用性を高めている。

 富士通によれば、こうした特長を生かすことで、高性能・高信頼が求められる社会基盤システムから、高速バッチ処理やデータ集約といいった、高性能・大容量が求められる情報系システムまで、適用範囲を広げられたとのこと。

石井 一志