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オラクル、データ統合製品「GoldenGate」と「Data Integrator」の新版

 日本オラクル株式会社は30日、データ統合製品の最新版「Oracle GoldenGate 12c」および「Oracle Data Integrator 12c」を同日より提供開始した。

 「Oracle GoldenGate」は、データベース間のリアルタイムでのデータ連携、複製・同期(レプリケーション)を実現する製品。新版では、Oracle Database 12cのマルチテナント・アーキテクチャに対応したほか、新機能「Integrated Delivery」および「Coordinated Delivery」により、パラレル処理の自動化を実現した。これにより、チューニングの設定作業削減やデータ連携性能の向上といったメリットが得られるという。

 加えて、「Oracle Wallet」を用いた認証情報や暗号化キーのセキュリティの向上、インストール統合ツール「Oracle Universal Installer」の導入など、各種機能が強化された。

 一方の「Oracle Data Integrator」は、幅広い要件に対応したデータ統合を実現する製品で、データベース技術を活用した「E-LTアーキテクチャ」による高速データ変換が特徴という。

 新版では、GUIによるユーザーインターフェイスを強化し、データ連携・変換処理のプロセスをイメージしやすい「フロー・ベース」のマッピングにより、直感的な操作での設計を可能にした。またパフォーマンス面では、並列処理機能を強化し、処理プロセスの実行時間を削減。セッション実行時のオーバーヘッドの削減にって、ランタイムパフォーマンスも大幅に強化されている。

 さらに、「Oracle GoldenGate 12c」との連携や「Oracle Enterprise Manager 12c」からのモニタリング対応などを強化したほか、Hadoop、Hive、HDFSや「Oracle Big Data Appliance」など、ビッグデータ向けテクノロジーとの連携に対応。ビッグデータの高速ロードと変換をサポートした。

 なお日本オラクルでは、「Oracle GoldenGate 12c」と「Oracle Data Integrator 12c」を組み合わせることで、散在する既存システムの運用を変更しないまま、常に最新のデータを用いるリアルタイムの統合データ基盤を実現可能とのこと。これによりユーザーは、既存システムからのデータ取得や変換などを行わずに、常に最新データを分析し、業務に活用できるようになるとしている。

石井 一志