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NTT Comの「Bizホスティング Enterprise Cloud」、より高い性能や信頼性を提供可能に

Oracle DBのクラスタ構成やフラッシュストレージなどを提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は23日、エンタープライズ向けクラウドサービス「Bizホスティング Enterprise Cloud」において、高いパフォーマンスと信頼性を提供するための機能強化を行ったと発表した。10月31日より提供を開始する。

 Bizホスティング Enterprise Cloudは、VPN直結のネットワークを一体として提供する、企業向けのプライベートクラウドサービス。今回、データベースシステムの可用性を強化するために、Oracle DatabaseとSQL Serverについて、複数のデータベースサーバーを冗長化し、一つのシステムとして運用するクラスタ構成メニューを追加した。

 これにより、冗長性を持ったデータベースシステムをクラウド上で安心して運用できるようになったという。なおNTT Comによれば、クラウド上でOracle Databaseのクラスタ構成サービスを提供するのは、国内のクラウド事業者としては同社が初という。

 さらに、インターネット接続およびVPN接続に、1Gbpsまでの広帯域/帯域確保メニューが用意された。インターネット接続では、ベストエフォートの1Gbpsと、200Mbps、300Mbps、500Mbps、700Mbps、1Gbpsの5つの帯域確保メニューを提供。VPN接続では、100Mbps、200Mbps、1Gbpsの3つの帯域確保メニューを追加している。

 また、フラッシュメモリ技術を採用したストレージを活用し、従来の40倍という高速I/Oを実現した「ブロックストレージPremium++」もメニューに追加した。

 このほか、ユーザー専用の物理サーバーやストレージを提供するプラン「コンピュートリソース(専用機器)」において、SAPシステムなどの基幹系システムに求められる、大きな処理能力を持つサーバーとして利用可能な「物理サーバー(Large)」を提供する。従来の「物理サーバー(Small)」がCPUが32GHz、メモリが128GBだったのに対し、CPUが約3倍の86.4GHz、メモリが約6倍の768GB相当と、大幅に処理能力が増強されている。

 なお今回は、NTT Comが、ホスティングサービスおよびクラウドサービスを用いたSAPソリューションの提供能力を独SAPから認められ、「SAP認定ホスティングサービスプロバイダ」「SAP認定クラウドサービスプロバイダ」の両認定を受けたことも発表された。NTT Comでは、クラウドマイグレーション専門チームがコンサルティングからクラウド環境への移行までをサポートし、顧客のSAPシステムのクラウド化による品質向上やTCO削減を実現するとしている。

石井 一志