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NEC、金利や商品情報をリアルタイム配信する「デジタルサイネージfor タブレット」

 日本電気株式会社(以下NEC)は10月11日、Androidタブレット端末に金利や商品概要説明書などの情報をリアルタイムに配信するソリューション「デジタルサイネージfor タブレット」を販売開始すると発表した。価格は、タブレット端末60台のシステム規模で1500万円(税別)から。NECは、今後3年間で30金融機関への提供を目指す。

 「デジタルサイネージfor タブレット」は金融機関向けのソリューションで、先行的に「さわやか信用金庫」で、今年11月末から本格導入される。

さわやか信用金庫での利用イメージ

 金融機関では、金利・商品ポスター・商品概要説明書などの情報を顧客に提供する事が法的に義務付けられている。「デジタルサイネージfor タブレット」は、これらの最新情報を本部サーバーから各店舗のタブレット端末に一斉配信するシステムとなっている。

 これまで多くの金融機関では、金利表示のためのシステムを導入する際、専用のコントローラ(セットボックス)を店舗ごとに設置し、ディスプレイに表示していました。また、商品概要説明書等については、印刷した紙媒体を店舗に用意しており、内容の変更がある度に店舗ごとに差し替えが必要なことから、情報更新作業の効率化が求められています。

 「デジタルサイネージfor タブレット」は、金利情報や商品ポスターなどのコンテンツを本部で一元管理し、各店舗のタブレット端末に配信する。

 従来多くの金融機関では金利表示の専用システムを導入し、専用コントローラを店舗ごとに設置して店舗ディスプレイに表示していた。「デジタルサイネージfor タブレット」では専用コントローラが不要となり、NECの試算ではシステム導入コストが約30%低減できるという。

 また、従来紙で用意していた商品概要説明書を電子化し配信することで、紙のコスト削減になるだけでなく、店舗での差し替え作業など業務負担が軽減できる。来店顧客はタブレット端末で常に最新の情報を取得できるほか、待ち時間を利用して動画を活用した商品紹介を見たり、住宅ローンの簡易シミュレーションも行える。

 NECは今後、タブレット端末を活用した相続ナビゲーションや遠隔相談を実施するなど、「デジタルサイネージfor タブレット」の機能の拡充を図っていくとしている。

 なお、NECは「デジタルサイネージfor タブレット」ソリューションを、10月17日から18日の両日にわたり東京国際フォーラムで開催される「金融国際情報技術展 FIT2013」に出展する。

工藤 ひろえ