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日立システムズなど3社、「SAP Business One」のクラウドサービスを国内で提供

 SAPジャパン株式会社、株式会社日立システムズ、サヴィス・コミュニケーションズ株式会社(以下、サヴィス)の3社は4日、SAPジャパンの中小企業向けERP製品「SAP Business One」のクラウドサービス「SAP Business One OnDemand」を提供すると発表した。価格はユーザー1人あたり月額1万1550円からで、別途初期費用が必要となる。

 「SAP Business One」は、中小企業向けに特化し、財務会計、販売・仕入れ・購買・在庫管理、顧客管理、営業支援保守サービスなど、基幹業務を統合して管理できるERPパッケージ。27カ国の言語、世界41カ国の税制や商習慣に対応しているため、中小企業の海外におけるビジネス展開も支援できるという。

 今回開始される「SAP Business One OnDemand」は、「SAP Business One」をクラウドサービスとして提供するもの。SAP ERPの分野で構築・導入実績を持つ日立システムズと、SAPのグローバルホスティングパートナーであるサヴィスのクラウドサービスを組み合わせて実現された。これを使えば、初期導入費用を削減しつつ、運用・保守の負荷が少ないクラウドサービスとして、中小企業がERPを利用できるという。

 なお、国内第1号案件として、株式会社ユーグレナが「SAP Business One OnDemand」の採用を決定したとのこと。同社では、自社で特別なIT設備を持つ必要がなく、月額利用形式で運用・管理していけるこのサービスを、財務会計、販売・仕入れ・購買・在庫管理、顧客管理の各分野で活用するとしており、将来的には海外拠点への導入も見据えているとした。

 日立システムズでは、クラウドサービスにおけるラインアップの1つに「SAP Business One OnDemand」を位置付け、国内企業および東南アジア地域を中心とする海外の日系企業に対して販売を進めて行く考えだ。

(石井 一志)