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アズジェント、サービス事業の新ブランド「セキュリティ・プラス」の発表会を実施

サービスの中核を担う「セキュリティオペレーションセンター」を公開

アズジェント代表取締役社長の杉本隆洋氏

 株式会社アズジェントは28日、標的型攻撃をはじめとしたサイバー攻撃への対策を強化するため、セキュリティサービス領域を大幅に拡大し、サービス事業展開を本格的に開始すると発表した。自社のセキュリティサービス群を拡充、再編成し、新ブランド「セキュリティ・プラス」として包括統合。第一弾として「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス」を同日より提供開始する。この発表にあわせて、新サービスの中核となるセキュリティオペレーションセンター(SOC)およびラボの内覧会が行われた。

 新ブランド「セキュリティ・プラス」を展開する狙いについて、アズジェント代表取締役社長の杉本隆洋氏は、「当社は16年間、セキュリティ事業に集中して取り組んできており、その中で多くのノウハウを蓄積してきた。今回、このノウハウの集大成として、サービス事業の新ブランド『セキュリティ・プラス』を立ち上げる。『セキュリティ・プラス』では、近年増加するサイバー攻撃を防御するため、今までのような商品主体ではなく、運用にフォーカスを当てたセキュリティサービスとして提供する」と説明した。

「セキュリティ・プラス」の構成要素

 「セキュリティ・プラス」は、大企業から中堅中小企業まで幅広く利用でき、かつ導入先企業のニーズに対応できる多様で柔軟なサービス・ポートフォリオを構成するもの。具体的には、(1)マネージドセキュリティサービス、(2)ペネトレーションテスト、(3)フォレンジック、対策サービス、(4)セキュリティ監査、ISMS監査--の4つの要素で構成され、これらのベースとしてソーシャルエンジニアリングを展開するという。

 杉本氏は、「『セキュリティ・プラス』の特徴は大きく3つ挙げられる。まず、最高水準のサービスをリーズナブルに提供できること。次に、マルチベンダー、マルチカテゴリーに対応していること。そして、グローバル連携による高い専門性を備えていることだ」と、「セキュリティ・プラス」ならではの強みを訴えた。

アズジェント 取締役 営業本部 本部長の南部勉氏
「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス」の概要

 今回、新ブランドの第一弾として、4つの構成要素の中核を担う「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス」を提供開始する。アズジェント 取締役 営業本部 本部長の南部勉氏は、同サービスの概要について、「このサービスでは、当社セキュリティ監視センターのアナリストが、エンドユーザーのセキュリティ機器を24時間365日、運用監視を行う。もし、セキュリティインシデントが発見された場合には、相関分析などを行い、エンドユーザーにイベントの内容と必要なセキュリティ対策を提案する。また、ヒアリングシートをもとに、パフォーマンスおよびセキュリティの観点からエンドユーザーの環境を考慮したセキュリティ設定を監視デバイスに適用する」と説明した。

 「さらに、エンドユーザーのセキュリティ状況を定期的に診断し、推奨するセキュリティ対策を盛り込んだ診断レポートを提供する。このほか、専用ページポータルからは、月間に実施した対応の内容や機器の稼働状況などをまとめた月次報告書をダウンロードすることができる。これらのサービスを導入することで、エンドユーザーは社内に専任のセキュリティ担当者がいるかのようにセキュリティ運用を行うことが可能になり、運用の手間とコストを大幅に削減できる」(南部氏)としている。

 「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス」のサービス料金は、月額7万4000円から(UTM製品)。同社では、初年度1億円、3年後には10億円の販売目標を見込んでいる。

「セキュリティオペレーションセンター(SOC)」(バックアップセンター)
「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス」のラボ

 なお、「セキュリティ・プラス マネージドセキュリティサービス」の発表にあわせて、同サービスの中核を担う「セキュリティオペレーションセンター(SOC)」(バックアップセンター)およびラボの内覧会を実施した。「セキュリティオペレーションセンター(SOC)」では、ユーザーのログ監視システム、死活監視システム、ボットネットの情報収集システムが設置され、セキュリティアラートの検知・報告がリアルタイムで行われる。

 ラボでは、判別が難しい不審なファイルやコードについて、テスト環境の中で動作確認や分析を行う。また、新しい脆弱性の情報が出た場合には、同社が取り扱っている機器への影響、および対応策を分析・研究する。さらに、海外連携している企業から提供される情報を基にした研究も行っているという。

(唐沢 正和)