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日立システムズ、“異業種間”のデータ相互活用を支援する「Smart Business Gateway」

第1弾「ソーシャルデータ活用・分析サービス」を開始

 株式会社日立システムズは14日、業種を超えた複数の企業間でデータを相互活用できる情報基盤を提供し、異業種間のデータ流通やビジネスマッチングを支援するオープンイノベーションサービス「Smart Business Gateway」を開始すると発表した。

“異業種間”のデータ流通・相互活用を支援

 Smart Business Gatewayを活用することで、Twitterやブログなどのソーシャルメディアに投稿されたデータや顧客・ビジネスパートナーから提供されたデータ、同社のSaaSサービスを通じて蓄積されたデータなどを、業種を超えた企業間での流通・相互活用や、新サービスの創出、ビジネスマッチングが容易になるという。

 中堅・中小規模の企業を中心に幅広い業種の顧客に対してITサービスなどを提供するなかで、こうした取り組みをオープンイノベーションによって“異業種間”まで広げて実現することにより、新たな製品・サービスの創出、事業拡大に寄与できると考えたことが根底にある。

 特にソーシャルメディアデータや各企業が蓄積したデータには、ほかのデータと組み合わせることで、さらなる付加価値を生むものがあることに着目し、企業間のデータ流通・相互活用を活性化してビジネスマッチングを実現する、今回の「Smart Business Gateway」を開発した。

 具体的に「Smart Business Gateway」では、異業種間にわたるデータを高セキュリティな自社データセンターで安全に保管するとともに、独自のデータブレンド技術(データ正規化、匿名化、フォーマット変換)などを活用し、データの流通・相互活用などを支援する。

第1弾としてソーシャルメディア活用・分析サービス

 その第1弾として、株式会社ホットリンク、株式会社インフォライズと協業し、3社のサービスやデータを組み合わせた「ソーシャルデータ活用・分析サービス」を開始する。

 顧客が保有する実売データや製品データ、ビジネスパートナーから提供されたデータなどを組み合わせて、ソーシャルデータを地域別やカテゴリ別に効率よく傾向分析でき、新商品企画・開発、販売促進などに役立てられるという。

 最大の特長は、発言に影響力のあるインフルエンサーの情報を活用し、大量のソーシャルデータの中から必要なデータだけを抜粋し、さらに関連するカテゴリ情報やマスタデータと組み合わせ、効率的にデータ分析できる点。

 例えば、地域別、食に関する情報、施設・場所に関連した情報、感想情報などに絞り込み分析することが可能。また、件数別や伸び率、初登場でのランキング表示も可能で、同サービスを利用することで、ソーシャルデータからライフスタイルの変化や消費行動のトレンドなどをタイムリーかつ的確に把握できるという。

 クラウド型サービスなので、初期投資も安価で、1ユーザーあたり月額10万5000円から利用できる点もメリットとしている。

 今後の機能拡張としては、実売データや商品マスタデータなどを掛け合わせた分析(4月より提供予定)、既設のコールセンターで収集したデータとも組み合わせ可能なほか、日立システムズのコンタクトセンターサービスを通じて収集したデータも活用した分析(10月より提供予定)、紙媒体などで収集したアンケート調査結果のデジタルデータ化なども含むBPOサービス(10月より提供予定)などを予定している。

 日立システムズでは、企業規模を問わず「ソーシャルデータ活用・分析サービス」を拡販し、2015年度末までに「Smart Business Gateway」全体で累計100億円の売り上げを目指す。

(川島 弘之)