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ヤフー、データ分析基盤のTeradataを最上位機種「6690」に更改

Teradata 6690

 日本テラデータ株式会社は13日、ヤフー株式会社がデータ分析基盤のTeradataを更改し、最上位機種の「Teradata 6690」を導入したと発表した。日本最大級というDWHシステムを2012年11月下旬より稼働開始している。

 ヤフーでは、ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」におけるアクセスログ分析などのために2002年からTeradataを導入し、社内アナリスト用のデータ分析基盤として利用していた。その後、一般社員ユーザーが増加したことや、Yahoo! JAPANのサービス拡大に伴いデータ量が急増したことから、データ容量の拡張やパフォーマンス向上が課題となっていた。

 そこで従来の「Teradata 5500/5600」の併用システムを全面更改し、最上位機種「Teradata 6690」の導入を決めた。更改にあたっては、大容量データの分析能力および操作性に優れている点に加え、少人数で大規模システムの運用管理が可能な点などを評価したという。

 併せて、テラデータが提供するWebベースのデータ検索ツール「AccessNavigator Web」を導入し、SQLの知識がない社員もTeradata上のデータを自由に組み合わせて必要な分析が行えるようにしている。

 現在では250名以上の社員が検索やショッピング、オークションなどさまざまなサービスの利用状況を可視化し、広告の効果検証、新サービス開発に向けたシミュレーションなどの目的で日常的にTeradataを活用している。1日あたり約12万クエリが実行されているが、「Teradata 6690」に更改したことで、従来のシステムと比べてレスポンスタイムが2~2.5倍以上向上し、作業の効率化に成功しているという。

 今後ヤフーでは、Teradataのカラムナー機能を使った自動圧縮の実装などにより、蓄積可能なデータ容量の増加やパフォーマンスの向上を図るとともに、経営方針の重要な柱とするスマートフォン関連メニューの充実を図っていく予定。

(川島 弘之)