デザイン刷新、ソーシャル連携を図った「Zoho CRM」新版


 ゾーホージャパン株式会社(以下、ゾーホー)は、ユーザーインターフェイス(UI)を刷新した「Zoho CRM」新版を16日より全世界で発売する。ソーシャルCRM機能「Pulse」などの新機能も搭載している。


必要なデータに目がとまる新UIデザインへ

画面デザインを刷新

 Zoho CRMは、クラウド型のCRMサービス。新版では「必要なデータにフォーカスしたデザイン」「クリック数の削減」をコンセプトにUIデザインを刷新した。

 オンラインアプリでは、優れたユーザー体験がサービス選定の重要な選定要因になっているという。そこで背景色や画面装飾・アイコン・フォントのトーンを抑え、サイドバーに常に表示されていたあまり重要でない情報(最近使用した項目や予定情報など)をシンプルなアイコンメニューに集約することで、必要とするデータに自然と目がとまるよう改良。

 クリック数の削減では、例えば、データの参照画面上で特定の項目だけワンクリックで編集可能にしたほか、画面を何ページもスクロールするような場合も登録・編集ボタンは画面上部に固定し、データ部だけをスクロールさせるようにした。


ソーシャルCRMを実現する「Pulse」

Pulse画面

 新機能としては、ソーシャルCRM機能「Pulse」を搭載。Zoho CRMに登録された取引先・担当者・商談情報など欲しい情報や興味のある対象をフォローすることで、それらの最新情報がTwitterのタイムラインのように表示される。例えば、商談や案件のアップデートがあった際、その瞬間に情報共有が可能となり、営業担当者の報告作業を効率化したり、マネージャが部下の報告を待たずに指示を出したりすることが可能。逆に、一定期間何もアップデートがないフォロー対象もピックアップできるため、進展のない商談の迅速なフォローアップが実現する。


さまざまなサービスや機能と連携

 このほか、さまざまなサービスや機能との4種の連携を実現した。

 データベースアプリケーションを簡単に作成できる「Zoho クリエーター」との連携では、作成したアプリケーションをZoho CRMのメニューとして容易に追加できるようにした。

 「LinkedIn」連携では、連絡先の情報をLinkedInのプロファイルとリンク可能に。取引先の担当者がLinkedInにプロファイル登録していれば、より詳しい情報をソーシャルネットワークを通じて取得できる。Zoho CRM側からLinkedInへメッセージを送信することも可能という。

 「Web通知」連携では、Zoho CRM APIを通じてWeb通知機能のプッシュ通知に対応。特定項目が更新されたタイミングなどWeb通知する条件を設定し、連携先システムのURLに対してHTTP/HTTPSリクエストを発行できる。Zoho CRM内のデータをXMLやJSONフォーマットのパラメータとして付加できるので、外部システムとの動的なデータ連携が容易に実現するという。

 「Googleカレンダー」連携では、Zoho CRMの予定をGoogleカレンダーと同期可能に。従来は一方向のみの連携が可能だったが、今回の新版により双方向の同期が可能という。

 利用料金は、「プロフェッショナルプラン」が年間1万7280円(税別)/ユーザー。自動メール送信やデータの重複チェック、グループ単位の権限設定といったオプション機能が利用できる「エンタープライズプラン」が年間3万6000円(同)/ユーザー。3ユーザー以内で一部機能制限のある「無料プラン」も用意している。

 同社では、国内の中小企業を対象に、Zoho CRMについて初年度に無料プランの利用を含む1万社・5万ユーザーへの導入と、年間1億円の販売を目指す。また、Zohoサービス全体で50万ユーザーへの導入を目標とする。

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