金沢工大、日本IBMの支援を受けクラスルーム端末にデスクトップクラウドを活用


 金沢工業大学(以下、金沢工大)は12日、学生が利用するクラスルーム端末向けに、デスクトップクラウド環境を構築すると発表した。日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)の協力を受け、同社のデスクトップクラウドソリューション「IBMSmart Business デスクトップ・クラウド構築サービス」を活用する。

 金沢工大では第1次リリースとして、デスクトップクラウド環境の企画・設計を2010年12月開始。情報学部演習科目を対象に、約40台のデスクトップクラウド環境を2011年4月に構築した。

 学生が授業で利用する演習用アプリケーション環境の提供、学内に設置してある情報検索端末の仮想化が目的で、この仮想デスクトップ導入によって、従来は演習室の専用PCでしか利用できなかった情報演習環境が、学内イントラネット各所から利用可能になり、場所と時間の制約がない、柔軟な教育環境が実現したという。

 また現在は、専用PCのデスクトップ環境を、授業期間に合わせて年2回更新しているが、デスクトップクラウド環境を活用することによって、デスクトップ環境のマスターイメージ配布や確認の作業が大幅に削減され、即日で環境が更新できるようになると見込んでいる。

 さらに今後は、第1次リリースの導入効果を検証し、デスクトップクラウド環境をすべての情報演習用端末約300台や、CAD端末約160台にも拡大する予定だ。

 なお日本IBMでは、同社の持つデスクトップクラウド環境構築の経験を生かし、プロジェクトの企画・設計に加わったほか、構築段階での技術支援やテスト項目の策定・評価の支援などを提供した。加えて仮想デスクトップ環境には、x86サーバー「IBM System x 3650 M3」が採用されている。

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