アビーム、BIの効果を最大限に引き出す「情報活用促進サービス」
アビームコンサルティング株式会社は2月17日、企業の情報分析・活用を支援しビジネスの成果につなげるビジネスインテリジェンス(以下、BI)サービス「ABeam BI」シリーズを強化・拡充すると発表した。第一弾として、企業の基幹システムに蓄積された情報分析と活用支援に特化した「情報活用促進サービス」を2月18日から提供開始する。
「ABeam BI」シリーズは、企業のBI活用基盤を強化し、企業の迅速な意志決定を支援するための総合サービスで、「BI導入準備診断サービス」、「BI導入サービス」、「BI活用診断サービス」といったメニューを用意している。今回、このメニューを強化・拡充し、基幹システムをはじめ社内外にあるデータを分析・活用してビジネスの改善と企業変革を支援する「情報活用促進サービス」を新たに提供するという。
執行役員 プリンシパル コーポレート戦略統括兼人事グループ統括の山田裕一氏 | ABeam BIサービスの全体像 |
執行役員 プリンシパル コーポレート戦略統括兼人事グループ統括の山田裕一氏は、「情報活用促進サービス」が求められている市場背景について、「現在、大企業の過半数がBIソリューションを導入しているが、経営データを活用して企業価値を向上させるという期待に応えられていないケースがほとんど。また、ツール導入にとどまらず、社内コンサルタントとしてのIT部門の要員育成ができていないのが実状。その一方で、厳しい経済状況や市場のグローバル化を受けて、社内に埋もれている膨大な情報をマネジメントに生かしたいというニーズが高まっている。さらに、ソーシャルメディアなどにあふれるマーケティング領域の情報を、企業経営の武器にしたいと考える企業も増えてきている」と指摘する。
「情報活用促進サービス」の分析メニュー |
執行役員 プリンシパル CRMセクター長 プロセス&テクノロジー事業部の秋山紀郎氏 |
こうしたBIおよびデータ活用に関する課題を解決するため、「情報活用促進サービス」では、同社がこれまでさまざまな業界に対して行ってきた経営改革支援やERP製品の導入で得た知見をベースに、経営管理領域からCRM、SCM領域まで幅広く網羅した分析メニューを提供。業務の知識を保有したコンサルタントがもつ仮説・検証力に基づき、意思決定に役立つ高度な分析を行う。
そして、この分析結果をもとに、企業の抱える経営課題に照らし合わせ、ビジネスプロセスやオペレーションの改革など、情報を活用するための取り組みまで、IT部門がビジネスパフォーマンスの向上に貢献する知的集団へと変革できるよう支援していく。
執行役員 プリンシパル CRMセクター長 プロセス&テクノロジー事業部の秋山紀郎氏は、「これまでのBIは、極力自社で実施することを前提で進められてきたが、満足の高い結果を得られている企業は少ないのが実状。これに対して、当社のサービスでは、コンサルティングノウハウとデータ分析技術をもった専門チームが、企業の外部からデータ分析・情報活用を支援する。顧客企業がもつデータの分析業務を代行し、分析テーマに基づいた知見や洞察を提供することで、事実に基づいた迅速な意志決定が可能となる」と、サービスのメリットを説明した。
料金体系については、従来のコンサルティング料金形態だけでなく、分析業務の質やアウトプットの価値に連動する料金モデル、コスト削減や売上げ向上などビジネスの成果に応じた成果報酬モデルなど、顧客の予算やニーズに応じて柔軟なサービスを用意。価格は提供するサービス内容によって異なるが、500万円からを想定している。
山田氏は、「当社は、経営基盤構築支援関連サービスにおいて、2010年度で200億円の売上実績があるが、そのうち『ABeam BI』関連サービスは約10億円であった。今後、『情報活用促進サービス』をさらに強化することで、2012年度には50億円規模の売上を目指す」と、さらなるビジネス拡大に意欲を見せた。