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「デジタルトランスフォーメーションの先進事例を日本で作り上げる」〜Pivotalジャパン

アジャイル開発サービス拠点「Pivotal Labs東京」も積極活用

 Pivotalジャパン株式会社は24日、同社事業戦略説明会を開催。Pivotalジャパンの正井拓己カントリーマネージャーは、「今年は、日本のデジタルトランスフォーメーション元年になる。デジタルトランスフォーメーションの先進事例を日本で作り上げたい」とした。

 また、2015年9月に設置し、2016年1月に運用を開始したアジャイル開発サービス拠点「Pivotal Labs」についても説明。「デジタルトランスフォーメーションを支援するという意味では、最もいいタイミングで設置できたと考えている」などとした。

Pivotalジャパンの正井拓己カントリーマネージャー

日本企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する

 2016年の重点戦略として、「人材育成を伴う次世代アプリケーション開発を通じての企業の変革を支援」、「クラウドおよびデータプラットフォームの総合提案」、「IoT(製造、通信)、先進アプリ(運輸、小売り)などのプロジェクト推進」、「フィンテック(金融)、コネクテッドカー(自動車)のソリューション事例創出」、「国内パートナー企業との連携」を挙げた。

 「Pivotalは、ビッグデータ、アジャイル、クラウドの3本柱で事業を展開。エンタープライズ企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するとともに、クラウドネイティブなプラットフォームの提供、先進的なソフトウェア開発手法を提供していくことになる。2016年は、DevOps、CI/CDを実現する手法と基盤を提供するほか、Pivotal Labs東京を核として、日本企業のデジタルトランスフォーメーションを支援していくことになる」と述べた。

 あわせて製品開発関連の各種トレーニングや、アプリケーション開発のワークショップの開催なども積極化させる考えも示した。

2016年の戦略分野

 また、2015年の成果についても説明。グローバル規模でエンタープライズ企業のデジタルトランスフォーメーションの支援を実行。Pivotal Labsの世界16拠点の展開により、数百件のアジャイル開発を支援したほか、Cloud Foundry Foundation参加企業が50社にまで増加した。2013年11月に発表したPivotal Cloud Foundryの導入企業拡大などによる、クラウドネイティブプラットフォームの展開を進めているという。「Pivotal Cloud Foundryは、2015年には、四半期ごとにメジャーリリースを発表。OpenStack、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azureへの対応も図った」とした。

 また、すべてのビッグデータ製品のオープンソース化を完了するとともに、オープンデータプラットフォーム(ODP)の設立表明などを通じて、オープン化を推進。さらには、QuickstepおよびCloudCredoの買収、統合も行っている。

2015年の振り返り(グローバル)
すべてのビッグデータ製品のオープンソース化を完了

 日本においても、「Pivotalのビッグデータ製品を活用した導入事例が増加しているほか、戦略的プラットフォーム製品であるPivotal Cloud Foundryも、世界有数のオープンPaaSの事例となるヤフーへの導入などがあり、前年比4倍の成長となっている。Springによるクラウドネイティブのアプリ開発も促進。新日鉄住金ソリューションズやNTTデータがSpringフレームワークを採用している。7割以上がアジャイルおよびクラウド関連の先進的事例であり、9割がサブスクリプションモデルとなっている。Pivotalジャパンのビジネストランスフォーメーションも進んでいる点も大きな変化であった」などとした。

2015年の振り返り(日本)
Pivotal Cloud Foundryの導入事例

Pivotal Labs東京の役割は?

 一方、Pivotal Labs東京については、Pivotal Labs東京のダニー・バークスディレクターが説明。「先進的なメソドロジーを活用しながら、それを活用するためのトレーニングも一緒に行うのがPivotal Labsの役割である。2020年には75%の企業が、デジタルビジネスをサポートするアプリを自ら開発することになるだろう。そうした動きに対応するために、Pivotal Labs東京がある。企業を偉大なソフトウェア企業に変革させる支援を行う拠点であり、すばらしいソフトを開発するだけでなく、Pivotal Labs東京を通じて、先進的なメソドロジーを活用するためのすばらしいチームを作ることができる。今後、より多くの日本の企業と仕事をしたいと考えている」とした。

Pivotal Labs東京のダニー・バークスディレクター
Pivotal Labsとは?

 また、「Pivotal Labs東京は、リーン・アプローチとアジャイル開発を行える拠点であり、50万人が利用するアジャイル開発管理ツールや、テスト駆動型開発のスキルトランスファーを行っている。現在、インテックや三菱ふそうトラック・バスなど、4つのアジャイル開発プロジェクトを進行している。昨年12月オープン時には、経営層が50人参加。業種、業界を問わずに、日本のあらゆる企業が、アジャイルに高い関心を示していることを裏づけた。今年はフィンテックに力を注いでいくことになる。グローバルの知見を生かして、日本の企業に貢献したい」(正井拓己カントリーマネージャー)とした。

【お詫びと訂正】

  • 初出時、アジャイル開発プロジェクトに取り組んでいるユーザーの社名の1つを「三菱東京UFJ銀行」としておりましたが、「三菱ふそうトラック・バス」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。

 Pivotal Labs東京におけるプロジェクトの進行はユニークだ。

 月曜日から金曜日までの午前9時から午後6時までの時間帯だけを利用。午後6時以降や週末に仕事を行うことはないという。

 午前8時30分には、プロジェクトに参加している顧客と、そのプロジェクトに参加している専任となるPivotalの社員とが一緒に朝食を取り、その後、モーニングスタンドアップミーティングと呼ぶ5〜10分会議を立ったままで行い、情報交換をしてから作業を開始する。会議の時間は極力短くし、作業を行うことを最優先するスタイルになっている。

 プロジェクトのメンバーは6〜10人規模。企業のプロジェクト参加者と社員がペアとなって推進する仕組みになっており、知見の移行を進めるほか、フェイス・トゥ・フェイスで作業を行うことで、集中的プロジェクトとして推進することになるという。なお、ひとつのプロジェクトは3〜5カ月で終了するとのこと。

 Pivotal Labs東京の陣容は、昨年9月時点では5人体制であったが、現時点では14人。「年内には25人に増やしたい。また将来的にはサンフランシスコの拠点と同様に100人規模に拡大したい」(Pivotal Labs東京のダニー・バークスディレクター)という。

Pivotal Labs東京のプロジェクトルームの様子
会議を行う部屋も用意されている
朝食はプロジェクト参加者全員で取る。そのための設備も用意
こちらは営業およびフィールドエンジニアのエリア
モニターでプロジェクトの進ちょく状況を表示している

(大河原 克行)