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日立Sol、グローバル製造業向けの価値創出支援ソリューション

 株式会社日立ソリューションズ(日立Sol)は、グローバル製造業向けに、収益向上と価値創出を支援するソリューション「グローバル製造業向けトータルソリューション」を7日より提供すると発表した。

 「グローバル製造業向けトータルソリューション」は、製造現場から経営マネジメントまでの情報をリアルタイムにつなぐことにより、市場環境や経営環境の変化に迅速に対応し、企業の収益向上と価値創出をトータルに支援するソリューション。最近の製造業を取り巻く環境の変化を踏まえ、顧客の課題や事例などから、自社やアライアンスの関連ソリューションを体系化した。

 主なソリューションは、全部で5つ。1つ目の「経営マネジメント」では、生産拠点データや、販売拠点データの収集・分析により、製品別の利益構造を可視化。さらに市場データを加えた経営計画のシミュレーションによって、需要変動等の環境変化に対応した、タイムリーな意思決定を支援する。

 2つ目の「グローバルPLM(Product Lifecycle Management)」では、マスカスタマイゼーションに対応するため、機能設計、原価企画のPDCAを強化し、設計の精度を高めることで、計画的な利益の確保を可能にする。さらに、サプライヤ、海外拠点などとのセキュアな企業間コミュニケーション基盤により、仕様書や図面などの設計情報を効率的に共有し、時系列の情報のやりとりを見える化することで、管理コストの低減と迅速な意思決定を支援する。

 3つ目は、グローバルに展開するサプライチェーンに対して、それぞれの規模に応じて2層ERPなどを適用し、生産、販売業務を標準化するとともに、本社での見える化を実現する「グローバルSCM(Supply Chain Management)」。これにより、生産、販売体制の機動的な変更を可能にするという。

 4つ目は、「グローバルSLM(Service Lifecycle Management)」で、フィールドサービス、製品や部品の在庫管理など、情報の見える化による最適かつ正確なリソース管理や、アフターサービスのグローバルでの品質向上、品質の均一化、効率向上により、アフターマーケットでの高収益化を支援する。

 最後の「製造現場見える化」では、グローバル生産拠点において、生産現場で発生する製造装置ログや製造実績などのデータを、モノや作業の流れにあわせて、瞬時に因果関係を持たせ、収集・蓄積・可視化する。これにより、工場生産業務最適化やグローバルサプライチェーン最適化を支援するとした。

 なお日立ソリューションズでは、製造業に精通したシステムエンジニア約1000名でこれらのソリューションを推進し、2018年度に売上高300億円を目指す。

石井 一志