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高円寺と荻窪の商店街にiBeaconを1200個導入、阿波踊りの“連”追跡実験も

 スマートリンクス株式会社は7日、東京都杉並区の高円寺および荻窪周辺エリアの商店街に対し、合計1200個のiBeaconモジュールを導入したと発表した。スマートフォン向けのキャンペーン情報配信などに利用される。また、高円寺で8月29日・30日に開催される「第59回東京阿波踊り」において、連(踊り手のグループ)の位置情報をiBeaconで追跡するための実証実験が行われる。

2月~3月に開催されたスタンプラリーイベントのポスター

 今回導入されたモジュールは、株式会社芳和システムデザイン製の「BLEAD」。高円寺駅南口エリアの5商店街に400個、荻窪駅エリアの13商店街に800個が設置された。なお、発注主は杉並区商店会連合会の青年部。

 これらの商店街では、2月~3月のスタンプラリーイベントでiBeaconを使用したが、商店街へのレンタル期間を無償で1年延長し、継続的に運用することとなった。今後は、店舗独自の情報発信を行う予定という。

 iBeaconはBLE(Bluetooth Low Energy)を活用しており、近接したiOS端末にワイヤレスで情報を配信できる。Android 4.3以降の機種でも同様の機能を利用できるという。なお、情報を受信するにはスマートリンクスが開発した「とくポン!」アプリをインストールしておく必要がある。

 また、8月29日・30日の阿波踊り連の追跡実験にもiBeaconが用いられる。踊り手にモジュールを携帯してもらい、信号を受信したスマートフォンが連の位置情報を特定、地図に表示する。

 実証実験用のアプリはiOS/Android対応で、現在、公開準備中。なお、iBeacon機能を利用できない端末でも、同アプリを使って連の位置をチェックすることはできる。

阿波踊り連の位置追跡実験アプリの利用イメージ。こちらはiOS版の画面
Android版の画面

 このほか、スマートリンクスをはじめとする有志企業が共同設立した「まちなかビーコン普及協議会」では、会員登録の受付を開始した。個人・法人などの種別があり、年会費は1万円~5万円。団体での登録は無料。

森田 秀一