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徘徊する認知症高齢者をiBeaconで捜索、愛知・大府市で社会実験
(2014/11/28 06:00)
アプリックスIPホールディングス株式会社(以下、アプリックス)は27日、愛知県大府市の認知症高齢者徘徊見守りシステムにBeacon端末が採用されたと発表した。
同市による社会福祉協議会と地域住民が参加する認知症高齢者徘徊捜索の社会実験の中で、名古屋工業大学 未来医療介護健康情報研究所が開発した「さがし愛ネット」において徘徊者を捜索するセンサーとして採用された。
具体的には、首から下げるなどして身に着けられるBeacon端末「MyBeacon ペンダント型 MB002 Ac」を認知症高齢者に装着。「さがし愛ネット」と連携し、Beaconが発する信号がその周辺のスマホアプリにより検知されると、検知場所の位置情報がクラウドサーバーを通じて徘徊者の家族などに通知される。
Beacon端末を用いて認知症徘徊者を捜索する社会実験として、行政機関と学術機関が連携した徘徊捜索模擬訓練が、11月29日に同市内で実施される予定だ。
2012年に実施された厚生労働省の調査によると、日本の65歳以上の高齢者数は3079万人に達しており、そのうちの15%にあたる462万人が認知症高齢者であることが示されている。さらにその数は団塊の世代が85歳となる2035年に向けて急増するとも予測されており、認知症高齢者の徘徊への対応は喫緊の課題となっているという。
【お詫びと訂正】
- 初出時、「全国初の試み」と記載しておりましたが、メディカル・ケア・サービス株式会社が沖縄県浦添市(11月18日)、東京都中野区(11月25日)に社会実験をすでに実施済みでした。お詫びして訂正いたします。
- 11月25日 先端通信技術を活用した認知症徘徊高齢者捜索実証実験