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三井住友銀行、「Microsoft Lync」で次世代コミュニケーション基盤を構築

 日本マイクロソフト株式会社(マイクロソフト)は30日、株式会社三井住友銀行が業務の効率化と組織間・拠点間コミュニケーションの活性化のため、「Microsoft Lync」を採用し、国内社員4万人の利用に向けた展開を開始したと発表した。

 三井住友銀行では、2012年よりWindows Server 2008 R2とWindows 7、Microsoft Office 2010、Microsoft System Centerによって構築されているPCネットワーク基盤の拡充プロジェクトをスタート。同行の強みをさらに強化するためには、PCネットワーク基盤の充実に加えて、グローバル環境で利用できるコミュニケーションの活性化が不可欠と判断し、Microsoft Lyncの導入を決定。現在、次世代コミュニケーション基盤と2011年より展開されている現行PCネットワーク基盤と連携させ、運用性とセキュリティを維持しつつ、戦略実行のスピード、顧客の要望にいち早く対応できる体制作りを進めている。

 今回構築したコミュニケーション基盤では、在席表示(プレゼンス)とインスタントメッセージング(IM)の機能を活用。既存PCネットワーク基盤との連携により、使いやすさを実現し、ユーザーはシングルサインオン(SSO)によって、通常の業務を行っているPC環境から、再ログインすることなく、シームレスに相手の在席状況を確認してIMでやり取りできる。スピードが求められる銀行業務においては、このように業務を中断することなくコミュニケーションできることが重要だったという。

 製品選定に際しては慎重に準備が進められた。プレゼンスとIMに加えて、よりスムーズなコミュニケーションを目指して画像共有や音声会議での活用についても評価。実際の利用シーンを想定し、マイクロソフトが提供しているハードウェア、Webカメラやヘッドセットをユーザーに配布し、国内外主要拠点にて実務に近い環境でユーザー評価を進めた。これらにより、本番環境へもスムーズに展開できたとしている。

 今回の基盤は国内営業店、本部の4万人への展開する予定で、並行して海外拠点での利用に向けた準備も進めている。マイクロソフトテクノロジをベースに構築されたPCネットワーク基盤、今回導入された次世代コミュニケーション基盤の展開を進める一方で、これらの基盤と親和性の高い社内の情報共有基盤の準備もスタート。その選択肢として、Microsoft SharePoint Serverなどの検証・リサーチを開始しているという。

川島 弘之