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3000台のiPadを導入した大林組、認証製品として「NetAttest EPS」を採用

 株式会社ソリトンシステムズは13日、株式会社大林組の導入したタブレット端末3000台のセキュリティ対策として、認証アプライアンス「NetAttest EPS」、および専用オプション「NetAttest EPS-ap」を納入したと発表した。

 大林組では、建設現場での膨大な情報を効率的に処理するために、モバイルPCやPDAなどを採り入れていたが、依然として現場には大量の図面が持ち込まれ、現場と事務所を頻繁に往復する職員がいた。そこで“従来型の現場施工管理”からの脱却を目的に3000台のiPadを導入した。

 従来、同社ではセキュリティ上の懸念から有線ネットワークを主としてきたが、今回のタブレット活用には、無線ネットワークが必要となる。そのセキュリティ対策として、認証システムの導入を決定。

 1)長期的な利用を想定し標準的なセキュリティ技術(IEEE 802.1X)に対応する、2)デジタル証明書により会社支給のタブレット端末のみネットワークを利用できる、3)運用ポリシーに柔軟に対応する「プライベート証明書」を発行・管理できる、4)システムの拡張や日常運用が容易なオンプレミス・アプライアンス型である、といった同社の条件をすべて満たす製品として、「NetAttest EPS」が採用された。

 NetAttest EPSは、2003年に発売されたRADIUS認証サーバー。IEEE 802.1X EAP認証に対応するRADIUSサービス、デジタル証明書の発行管理、ユーザー情報の内部管理機能のほか、各種の導入・運用機能を1台のアプライアンスとして提供する。オプションの「NetAttest EPS-ap」を利用することで、スマートフォンやタブレット端末の設定・管理も可能となる。

 導入後の効果としては、タブレット端末の有効活用により、“現場にいながらにして”の業務効率が上がった。場所移動などの“非効率的”な時間は施工管理に充てられるため、建設品質を向上させるものと期待されているという。

 また、「NetAttest EPS」で認証する無線ネットワークはアクセスポイントがあればネットワークの設定変更や都度のパスワード入力が不要なので利便性も損なわず、標準的な技術仕様に準拠するため、現場事務を開設するたびに実施してきた疑似環境構築と動作試験が不要になるなど、システム運用コストの削減にも寄与しているという。

(川島 弘之)