富士通、地域医療ネットワークシステム「HumanBridge」


 富士通株式会社は10日、地域医療ネットワークシステム「HumanBridge」を発売した。

 同サービスは、中核病院、診療所、介護施設など地域の複数の医療機関が個別に保持する診療情報、検査結果、医用画像、レポート情報などを、インターネットを介してどの医療機関からも確認できるようにするもの。

 地域の医療機関では、地域住民に対する医療サービスの拡充を図るため、シームレスな地域連携を実現する必要性が高まっている。

 同システムでは、中核病院が専用の接続サーバー(1000万円から)を設置し、月額10万円からの利用量を支払う。すると、富士通データセンターを中継して診療所や介護施設などから、いつでも患者情報などを閲覧可能となる。診療所や介護施設には新たにシステムを導入することなく、SaaS形式で必要な情報を入手できるため、医療連携が推進される。

 また、診療所や介護施設から中核病院への紹介状も同システムを介して送れるため、スムーズな患者の紹介・移動が実現する。診療所や介護施設には一切費用がかからない。

【お詫びと訂正】初出時、診療所や介護施設の利用料金は10万円/月からと記載しましたが、診療所や介護施設には一切費用がかかりません。お詫びして訂正いたします。

 技術的には、HL7(Health Level Sevenの略。医療情報交換のための国際標準規格)やDICOM(Digital Imaging and COmmunication in Medicineの略。医用画像機器間の通信プロトコルを定義した標準規格)などの標準技術を採用。

 患者の情報はあくまで中核病院の電子カルテシステムに保持され、富士通データセンターで中継するだけのシステム構成を採ることで、情報のセキュリティにも配慮している。

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