アクセンチュアがファーストリテイリングのグループ経営基盤構築を支援~クラウドを最大限に活用


 アクセンチュア株式会社は21日、ユニクロなどのブランドをグローバルに展開する、株式会社ファーストリテイリングのグループ経営管理基盤の構築を支援したと発表した。

 今回アクセンチュアが支援したプロジェクトは、グループを横断した1つの企業体として、経営管理の高度化を図る「G1プロジェクト」。アクセンチュアでは2009年4月より、ファーストリテイリングでのグローバル・グループ経営管理基盤構築に向けた要件定義活動を開始し、2010年9月に、グローバル4カ国での稼働が開始された。

 構築にあたっては、日本・アジアのみならず、米州、欧州の現地社員が連携してサポートを行う、各国で異なる税制や法制度への迅速な対応を実施。グローバル同時稼働を実現させたという。また現在は、さらなるグローバル展開を目指して構築を進めている。

 特徴としては、まず、クラウドサービスを最大限に活用している点が挙げられる。具体的には、インフラ、メール、ポータル、フロント業務の共通機能を含むITシステム全体を標準化、サービス化しており、経費精算申請、支払い申請や稟議(りんぎ)申請といったフロント業務機能は、セールスフォースのクラウドプラットフォーム「Force.com」上で構築された。

 グローバルオペレーションを支えるインフラとしては、24時間365日稼働のシステムを実現するため、日本オラクルのアプライアンス「Oracle Exadata Version 2」上に、ERPアプリケーション「Oracle E-Business Suite」を構築。管理会計・予算管理領域でも、同社の「Oracle Hyperion Financial Management」を採用しているが、これらのビジネスアプリケーションと、Force.com上に構築されたアプリケーションは、シームレスに連携し、標準化された一連のグローバルオペレーションを、統合プラットフォーム上で実現している。

 さらに、全社のシステムにはレガシーシステムと新システムが混在していることから、レガシーシステムと新システムが混在している全社システムにおいて、システムを連携させるため、インテグレーションハブ基盤をESB(Enterprise Service Bus)上に実装。マスターコードならびに勘定科目体系の違いを吸収して、レガシーシステムを順次更改するまでの過渡期や、将来のビジネス拡大における外部システム連携の迅速性を担保するとしている。

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