出荷台数は2けた増が続くも、安価なx86サーバーの浸透で金額は縮小へ
IDC Japanの仮想化サーバー市場予測


国内仮想化サーバー市場 出荷台数予測、2009年~2014年(出典:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は28日、国内仮想化サーバーの2010年上半期(1月~6月)の出荷実績と市場動向にもとづき、同市場の最新予測を発表した。なお同社による仮想化サーバーとは、仮想化環境を構築するために出荷されたサーバーを指している。

 それによると、2010年の国内仮想化サーバー市場の出荷台数は前年比23.3%増の8万4852台と、高い成長を記録する見込み。この背景には、国産サーバーベンダーが、x86サーバーを活用した仮想化環境の構築に本腰を入れ始めたこと、また、ユーザー企業におけるコスト削減要求が高まったことが挙げられるという。

 また、2010年の下半期も同様の傾向が持続すると見られているほか、2009年から2014年までの年間平均成長率(CAGR)は16.3%、2014年の出荷台数は14万6500万台に達するとの予測がなされている。なお、全サーバーにおける仮想化サーバーの比率は、2010年の15.2%から10.3ポイント増の25.5%と予測された。

 一方で、出荷金額は1369億800万円、2009年から2014年のCAGRはマイナス2.2%と、マイナス成長が見込まれているという。この背景には、1台あたりの価格が高いメインフレーム、RISCサーバー、IA64サーバーを中心とした市場構造が、x86サーバー中心に転換することがあるという。

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(石井 一志)
2010/10/28 15:24