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NTT Com、SAP向けクラウド基盤「Enterprise Cloud for ERP」

マネージドサービスも含めてグローバルに展開

 NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は27日、デル テクノロジーズグループの米VirtustreamおよびEMCジャパン株式会社と協業し、SAPシステム向けの共有型クラウド基盤サービス「Enterprise Cloud for ERP」を提供すると発表した。

 Enterprise Cloud for ERPは、SAPシステムを運用可能な高信頼・高セキュリティのクラウド基盤を提供するサービス。同一データセンター内でのHA(高可用)構成、および東京・大阪間でのDR(ディザスタリカバリ)構成を組み込んだ標準メニューを提供する。また、インメモリデータベース「SAP HANA」に対応しており、仮想HANA(最大2.9TB)メニューと物理HANA(最大8.0TB)メニューを用意した。

 こうした特長によりユーザー企業は、SAPシステムの利用用途および可用性設計に応じて、仮想/物理HANAを組み合わせ、高信頼のクラウド環境を柔軟・迅速に構築できるとのこと。

 加えて、SAPシステムのリソース消費特性に対応したVirtustreamのμVMテクノロジーに基づき、実利用ベースの従量課金メニューで提供するため、オンプレミスシステムと比べて、TCOを最大65%削減できるとしている。

 さらに、SAPシステム向けクラウド基盤に加え、SAP BasisやSAP HANAなどのマネージドサービス、システム監視サービスおよびTAMS(Technical Account Manager Services)を提供。TAMSでは、ITILに基づくシステムの運用支援、運用状況分析、またベストプラクティスに基づくアドバイスサービスを提供するとのこと。

 なお、日本拠点に加えて米州や欧州、豪州の拠点で、Enterprise Cloud for ERPおよびマネージドサービスを提供するので、各拠点において、SAPシステム向けのマネージドサービスとクラウド環境をトータルに利用可能な点も特長としている。

 NTT Comでは今後、Virtustream、EMCジャパンとの協業に基づき、Enterprise Cloud for ERPの機能拡充、拠点拡大を推進するほか、「SD-Exchange」によるクラウド基盤接続や、「Cloud Management Platform(CMP)」による複数クラウド基盤の一元運用管理などを行うとしている。