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富士通、オンライン生体認証サービスにスマホを活用したFIDO認証を行える連携機能を追加

 富士通株式会社は11日、次世代オンライン認証規格のFIDO(Fast IDentity Online)認証に準拠したオンラインサービスを実現する「FUJITSU IoT Solution 生体センサー認証ソリューション オンライン生体認証サービス(以下、オンライン生体認証サービス)」について、企業内の業務システムへのアクセスなどにFIDO認証を使用できる「パソコン・スマホ連携機能」を新たに追加し、提供を開始した。

 FIDOは、ID/パスワードに依存せず、生体認証と公開鍵暗号を用いることで、従来のパスワードによるオンライン認証の脆弱性を解決する新しい認証方式。オンライン生体認証サービスでは、オンラインサービスを提供する事業者向けに、FIDOを導入する際に必要となるサーバーやソフトウェアや、クラウド環境の構築を支援するサービスとともに、クライアント側のアプリケーションにFIDOを組み込むためのソフトウェア開発キットおよび開発支援サービスを提供する。

パソコン・スマホ連携機能のシステムイメージ

 新たに提供を開始したパソコン・スマホ連携機能では、業務で使用するWindowsパソコンに生体認証機能が搭載されていなくても、会社支給や個人所有のスマートフォンに専用のアプリケーションをインストールするだけで、パソコンと連携したFIDO認証を行うことが可能となる。

 業務システムへのアクセスなど本人認証が必要な際に、パソコン画面に表示されたQRコードをスマートフォンのアプリケーションで読み込むことで、業務パソコンとスマートフォンをひも付け、スマートフォンに格納した生体情報によるFIDO認証でセキュアにアクセスできる。個人所有のスマートフォンを活用できるため、新たに生体認証デバイスを導入する必要がなく、パスワードレスなオンライン認証により、利用者の利便性も向上する。

 また、スマートフォンでの生体認証に加えて、USBキーやICカードなどの外部デバイスを用いて二要素認証を行う「U2F」認証にも対応。複製が困難な外部デバイスを本人認証の条件に加えることで、より確実な認証を実現する。

 パソコン・スマホ連携機能の価格は個別見積もり。富士通では、2018年度までに1000 万ID獲得を目指す。