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A10、「Thunderシリーズ」の金融業界向け低遅延・低ジッタモデル

一般企業向けのエントリー製品も

 A10ネットワークス株式会社(A10)は5日、アプリケーションサービスゲートウェイ「Thunderシリーズ」において、金融業界や企業に向けた新ハードウェアアプライアンス3機種を、同日より順次提供すると発表した。

 新たに提供するのは、金融機関における高頻度取引(HFT)の遅延軽減とセキュリティを強化する低遅延ソリューション「Thunder 3745」、アプリケーション配信やプロキシ機能を提供する企業向けエントリーモデル「Thunder 1040」「Thunder 940」の3製品。

 このうちThunder 3745は、金融機関の重要なアプリケーションおよびトランザクション向けに、高速かつセキュア、低遅延のインフラ構築を実現する製品。平均遅延が2~3μs(最大遅延4μs)、ジッタが1μsの高い性能を持ち、低遅延・低ジッタが重要視される、電子証券取引などのアプリケーションに適しているという。また遅延軽減だけではなく、セキュリティ機能とデュアルNAT機能も同時に提供するとのこと。

 一方のThunder 1040/940は、セキュアなアプリケーション配信環境を必要とする企業に向けた製品。アプリケーションスループットはThunder 1040が15Gbps、Thunder 940が10Gbpsで、他社製品と比べて高いコストパフォーマンスを実現するとしている。また、消費電力や発熱量、ラックスペースを少なくすることにより、データセンターの効率化にも貢献するとした。

 なおThunder 1040は、同価格帯の他社製品と比較して最大2倍のSSL処理性能を持つ「第3世代SSL/TLS専用ハードウェア」を搭載しているとのこと。処理負荷の高いPFS/ATS暗号スイートに対応し、SSL/TLS処理をWebサーバーからオフロードすることで、SSL/TLSによる過剰な負荷を回避できるとともに、最新のアプリケーションやデバイスからの高度な暗号化トラフィックにも対応できるとしている。

 価格は3製品ともオープン。国内での提供開始時期は、Thunder 1040が9月5日、Thunder 3745が10月、Thunder 940が2017年第4四半期。