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日本IBMとネスレ日本、IBM Watsonを活用した自動応答顧客サポート「ネスレ・チャット・アシスタント」を開始

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は21日、ネスレ日本株式会社と共同で行っている、ネスレのコンタクトセンター「ネスレVOCセンター」における「IBM Watson」の活用による顧客サービスの向上の取り組みの第一弾として、ウェブやLINEアプリに対応した自動応答による顧客サポート「ネスレ・チャット・アシスタント」を開始したと発表した。IBM Watsonの活用による、マルチチャネルに同時に対応した対話型の自動応答サービスとして、日本で初めての取り組みになるという。

 ネスレでは、基本戦略の1つとして「消費者との強固な関係」を掲げており、ネスレVOCセンターは、その核として重要な役割を担っていると説明。センターは製品やサービスに関する問い合わせのほか、450万人を超えるネスレ会員や、27万人の「ネスカフェ アンバサダー」との対話、直販ビジネスの注文受付など、電話や手紙、メール、ウェブでのチャットやTwitterなど、さまざまなチャネルによる年間100万件を超えるコンタクトを行っている。

 今回の「ネスレ・チャット・アシスタント」は、IBM Watsonを活用し、ウェブや「ネスレ通販」LINE公式アカウントからの問い合わせに対して、自動応答で対応するサービス。IBM Watsonの自然言語分類技術と対話技術を使い、これまでネスレVOCセンターで蓄積してきた知見や情報などをあらかじめ学習しており、人に近い自然な対話を通じて、顧客の問い合わせ内容を理解し、学習した情報の中から確信度の高い答を迅速に導き出す。

 ウェブからの問い合わせや、「ネスレ通販」LINE公式アカウントからの問い合わせにも、共通の「IBM Watson」を活用したシステムが対応することで、マルチチャネルで同じ品質のサービスを提供する。

 今後については、顧客との対話を通じて学習を続けることで、「ネスレ・チャット・アシスタント」のサービスレベルの向上を図るとともに、顧客とのさまざまなコミュニケーションへの活用を検討していくとしている。