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竹中工務店、NTT Comのクラウド基盤上にファイルサーバー環境を構築 CADデータなどの共有に利用

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は18日、株式会社竹中工務店が、クラウド型のファイルサーバー環境を採用したと発表した。2016年5月にNTT Comのクラウド基盤上に構築され、2017年度にかけて全国の建設現場へ展開していくという。

 従来、竹中工務店は大容量CADデータなどを扱うにあたり、アクセス遅延による業務効率低下を避けるため、建設現場ごとにファイルサーバーを設置していた。しかし今回、本店・支店、全国の建設現場でCADデータなどを共有・管理するための新たなファイルサーバー環境を、クラウド基盤上に構築したという。

 これにより、建設現場からだけではなく、ほかの拠点やタブレットなどからも、図面・工程表・CADデータなどの各種資料を閲覧・操作する効率が大幅に向上。関係者間でのタイムリーな合意形成を支援するとした。

 今回用意された環境は、IaaS型クラウドサービス「Enterprise Cloud」、データセンターサービス「Nexcenter」、ネットワークサービス「Arcstar Universal One」「OCN」、WAN高速化ソリューションなどを組み合わせたもので、NTT Comが自社のクラウド基盤上に構築するとともに、サービスの運用管理を一元的に提供している。

 こうして、同社がネットワークからクラウドサービスまでを一元的に提供することで、各建設現場・本支店・関連会社の多様な要件に応じた柔軟なサービスを実現。加えて、サービス全体の保守運用も一括して行うことにより、システムの保守・運用に関する竹中工務店の負担も軽減されるとした。

 あわせて、ハードウェア障害や災害などに備えて冗長化されたクラウド基盤が提供される。これまでは、建設現場ごとにファイルサーバーが個別設置されていたため、機器障害時はバックアップサーバーからのデータ復旧に時間を要していたが、新環境では、障害が発生しても利用者へ影響を与えずに、継続利用をしながら復旧が可能になるとのこと。

 一方でセキュリティ面では、ソフトウェア型VPNを活用してファイルのアクセス管理などを実現。さらに、ソフトウェア型のWAN高速化ソリューションを用いて、ユーザーの利便性を高めている。